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キャンプの恵み

Vol.64 デイビッドの挑戦

  • 2014年8月28日

 オーストラリアキャンプ協会事務局長のデイビッドから、チャリティに協力してねというメールが届きました。

 その内容は、10月にトルコ・アンタルヤで行われる国際キャンプ会議に先立って、トルコの地中海沿岸に続く、Lycian Wayという500キロを超えるトレッキングルートを奥さんのメアリーと歩くというもの。その様子をFacebookで紹介しながら、クラウドファンディングのサイトを通じて1万オーストラリアドルを集める計画です。

川
サンティアゴ巡礼路を歩くデイビッドとメアリー。間違いなく、楽しそう。
川
オーストラリアは、障害の有無にかかわらず冒険ができる環境がとても充実しています。
 チャリティの目的は、オーストラリアキャンプ協会が25年間運営している「People Outdoors」という、障害のある人たちを対象としたキャンプを行うNPOの資金集めです。このNPOは州の補助金なども得ていますが、障害のある人のキャンプというのは、どうしてもたくさんの人が関わる必要があるので、お金がたくさんあるに越したことはありません。

 目標額が達成できるよう、私も心ばかりの寄付をしようと思うのですが、それと同時に、オーストラリアの人たちの自然と親しみ、人生を楽しもうとする、このエネルギーの大きさはなんだろう?と思うのです。寄付集めという目的はあるものの、このトレッキングは決して“苦行”などではありません。彼らが去年歩いたサンチャゴ巡礼路(スペイン)の写真を見れば、今回もとびきり楽しいに違いないと、一瞬で想像できます。

 もちろん、デイビッドが特別なわけではなく、オーストラリアでは本当にたくさんの人が日常のこととしてアウトドアを楽しんでいます。都市圏が小さくて自然にアクセスしやすいといった環境要因も関係するのでしょうが、それだけでは説明しきれません。お金や時間をどのように使うかという判断をする尺度が、日本とは大きく違う、そうとしか考えられないのです。自然に親しむことが豊かさのすべてではありませんが、「日本はどこかで、なにか間違ったのではないか?」とふと考えたりもします。

 とまれ、デイビッドにはたっぷり楽しみながら目標達成してもらいたいものです。どうかみなさんも応援してくださいね。


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