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キャンプの恵み

Vol.10 マナビノスイッチ

  • 2012年7月5日
マナビノスイッチ

「キャンプは教育的な活動である」。私たちはそう考えて、キャンプの普及に努めているのですが、教育といっても単純に知識を増やしたり、学校の成績アップに直結したりするようなものではありません。子どもたちの学びのスイッチを入れると言えばよいでしょうか、キャンプはもっと原始的な学びの体験なのだろうと思います。

 ここに作者不詳の『You Never Know』という詩があります。

You Never Know

あなたの姿に自らの夢を見いだす人がいたとしても
あなたは気づかない
あなたの口にしたほんのひと言やあなたが起こした小さな行動が
光を求める人のこころの窓を開くことがあったとしても
あなたは気づかない
あなたの人生にはかかわりのないことでしょう
あなたの気づかないところで
そんなことが起きていたとしても

ほかの誰かの人生が
あなたによって広く明るい視野を得て少しよい方に変わることがあるとしたら
正しいと思う方向を指し示してみることにも意味があるのかもしれない
もちろん、あなた自身にはかかわりはないことでしょう
でも、そんなこともあるものです


マナビノスイッチ

 キャンプの教育力はこの詩のようなもの‥といってもわかりにくいですが、つまり、指導者が意図していないところからも、キャンパーはいろいろなものを手に入れているということです。キャンプは豊富な知識を持つ指導者が手取り足取りその知識を教えるという場ではありません。リーダーやカウンセラーと呼ばれる、キャンパーに近い関係にいるスタッフがいっしょに活動し、自然とキャンパーにとってのロールモデル(お手本)となるのです。

 キャンプでは、小さなグループでいっしょにさまざまな活動をする中で、「この人みたいに楽しそうに歌をうたえるようになりたいなぁ」とか、「おぉ、この人はぼくの火おこし師匠だ!」などと思うことがあります。このような経験を通じて、キャンパーは自分なりの「ロールモデル」を見いだす訓練をします。それを繰り返していると、学びのスイッチは自然と入ります。「おもしろいとかかっこいいと思った人からは、いろんなことを学べるぞ」ということが、経験則としてわかるのですから。


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