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銀行のコンビニATMを「無料化」する簡単な方法…ネット専業はソニー銀行が最強?

  • 2018年6月6日
  • Business Journal

 このところ、銀行に関する話題には事欠かない。維持コストが収益への足かせとなるATMの見直しや行員数削減の打ち出し、紙の通帳発行の有料化もくすぶるなど、利用者にとっての利便性にかかわる報道も少なくない。

 特に我々の生活に影響が及びそうなのが、コンビニエンスストアに設置されているATMの利用手数料だ。各銀行とも支店の統廃合が進み、気づくとお金をおろす場所はコンビニATM任せというエリアも少なくない。自ずと「コンビニATMで、いかに手数料をかけずにお金を引き出せるか」というサービス合戦が勃発している。

 そんななか、衝撃が走ったのが5月2日に行われた新生銀行の発表だった。これまでは、新生銀行の口座を持ってさえいれば主なコンビニATMのどこでおろしても「土日祝日含めて24時間手数料0円」をうたっていたが、10月からはそのサービスを改め、条件を満たさない場合は有料になるという。

 筆者自身、この「コンビニATM手数料無料」を高く評価し、おすすめ銀行として新生を挙げてきただけに残念で仕方ない。これを機に、各銀行のコンビニATM利用手数料について、あらためて整理してみた。

●メガバンクの「コンビニATM無料」条件を比較

 各行が採用しているのは、月間の取引や預け入れ資産の残高に応じて優遇ステージが決まり、そのランクによってコンビニATM利用料の無料回数が決まるという仕組み。まず、メガバンクから見ていこう。

 みずほ銀行(みずほマイレージクラブ)、三菱UFJ銀行(メインバンクプラス)、三井住友銀行(SMBCポイントパック)、それぞれのステージ判定において、各行とも無料の条件に挙げているのが「給与の受け取り」だ。

 メイン口座が給与振込口座と同一という家庭がほとんどだろうから、この条件は簡単にクリアできるだろう。それで得られる無料回数は、みずほが月4回(イオン銀行ATMは無制限)、三菱UFJが2回、三井住友が3回(コンビニの自行ATMは無制限)までとなる(※使えるコンビニATMは各行で異なる)。

 ちなみに、資産残高(投資商品含む)によってもランクが上がり、みずほ、三菱UFJ、三井住友のいずれも30万円以上でコンビニATM利用料の優遇対象になる。同様に、自行ATMの時間外手数料も0円にすることができる。大手地方銀行も同様のサービスを行っているので、条件を確認しておこう(※ステージ判定の条件はほかにもあり。詳細は各銀行により異なるので省く)。

 なお、ファミリーマートに設置されているゆうちょ銀行のATMは、ゆうちょ口座保有者が自分の口座から引き出す場合は、土日祝日含めいつでも利用料は無料。他行のような残高によるランク判定や取引などの条件はない。こまめにお金をおろす必要がある人は、ゆうちょ銀行の口座に一定の残高を持っておくのもありだろう。ただし、コンビニATMのイーネットから引き出す場合は、時間外や休日では手数料がかかるので注意。

●セブン銀行、イオン銀行の無料の条件は?

 次に、自前のATMをコンビニに持つ流通系の銀行を見てみよう。その代表がセブン銀行だ。2018年4月末時点のセブン-イレブンの国内店舗数は2万337店。ATM台数は5月末現在で2万4481台と、実に頼もしい存在である。セブン銀行のユーザーはさぞ心強いかと思ったら、意外なことに365日24時間無料で使えるわけではないらしい。土日・祝日含め7時から19時までは無料だが、それ以外は時間外手数料108円がかかる。ここは注意が必要だろう。

 次に、イオン銀行。まず、ここに口座を持つ利用者が自社ATMから引き出す際は、365日24時間手数料はかからない。ミニストップなどに設置されているATMは無料で使えるわけだ。他行ATMの場合、ゆうちょ銀ATMは無料、その他コンビニATMについては「イオン銀行Myステージ」のスコアによって無料回数が決まる。

 イオン銀行やネット専業銀行の場合、メガバンクや地銀のように給与振込口座に指定するというワザは使いにくい。イオン銀行は残高制は取らず、取引ごとのスコア(点数)の積み上げでステージが上がっていく。他行ATMから無料で引き出しできる回数が1回となる最低ステージの獲得には、20点が必要だという。これは、イオンカードセレクトあるいはデビットカードの契約(10点)と、イオンカード利用代金の引き落とし、あるいは電子マネー「WAON」の利用(どちらも10点〜)で達成できる。

 イオンカードセレクトとは、クレジットカード一体型のキャッシュカードでWAON機能も搭載されているため、口座を開けばもれなくついてくるものだ。当然、カード決済および電子マネーの引き落とし口座も紐付いているので、20点は何もしなくてもクリアできることになる。加えて、インターネットバンキングの登録をすれば30点増えるので、さらにステージが上がり、無料引き出し回数は月2回に増える。

 イオン銀行のユーザーの多くは、近所にイオンの商業施設があり、そこでの買い物にはクレジットやWAONを利用する機会が多いはず。そのため、他行ATMから現金を引き出す機会が多いとは考えにくく、月2回もあれば十分かと思われる。ちなみに、セブン銀行ATMは利用できないので注意。

●ソニー銀行はセブン・イオンATMなら無料に

 自前のATMを持たないネット専業銀行はどうだろう。じぶん銀行、ジャパンネット銀行、住信SBIネット銀行、ソニー銀行、楽天銀行で比較してみた。

 このなかでステージ(ランク)制を取っていないのは、ジャパンネット銀行。月1回は条件なしに無料で入出金できる(2回目以降は、3万円以上の入出金なら無料)。残高にかかわらず口座が稼働していれば1回以上の無料引き出しができるのは、ほかにじぶん(2回。ただし、ゆうちょ銀行ATMの利用は月1回まで)、住信SBIネット(2回)、ソニー(4回)。楽天銀行は、新規に口座を開いて6カ月間は月5回まで無料で引き出し可能だ。ソニー銀行はセブン銀ATMとイオン銀ATMなら何度でも無料ということも覚えておきたい。

 ネット銀行は、それぞれ得意分野も強みも異なる。ステージの刻み方も、横並びにしてみるとかなりの差がある。判定の材料になる総資産残高(対象となる金融商品には銀行ごとに違いあり)だけで比較してみよう(※カッコ内は、無料引き出し回数/他行への振込手数料無料回数)。

じぶん銀行…全5ステージ
残高10万未満(2回/0回)、10万〜50万円未満(3回/0回)、50万〜100万円未満(4回/1回)、100万〜300万未満(8回/3回)、300万円以上(11回/5回) ※ゆうちょATMはランクにかかわらず月1回まで。三菱UFJ銀行への振込は無料

住信SBIネット銀行…全4ランク
残高30万円未満(2回/1回)、30万円以上(5回/3回)、300万円以上(7回/7回)、500万円以上 ※ただし外貨預金+仕組み預金の残高(15回/15回)

ソニー銀行…全4ステージ
残高300万未満(4回/1回)、300万〜500万円未満(4回/3回)、500万〜1000万円未満(4回/5回)、1000万円以上(無制限/10回) ※セブン・イオンATMでの入出金は無制限。無料振込回数は「Sony Bank WALLET」なしの場合

楽天銀行…全5ステージ
残高10万円未満 ※エントリー(0回 ※新規口座開設後6カ月間は5回無料)、10万円〜50万円未満(1回/1回)、50万円〜100万円未満(2回/2回)、100万〜300万円未満(5回/3回)、300万円以上(7回/3回)

(※銀行により「ステージなし」扱いとなっているランクについても優遇条件が異なるため1ランクとカウントしている)

 もちろん、ランク判定は残高だけでなく所定の取引によって決まる。ネット銀行はメインの生活口座というより、貯蓄や資産運用、住宅ローンなどを利用するサブ銀行として使われることが多い。円預金がなくても、外貨や投信の積み立て、個人型確定拠出年金(iDeCo)の利用などでステージが上がっていく。資産形成用の銀行と考えれば、引き出しよりは他行への振込を無料で行う用途のほうがメリットがあるかもしれない。

 今後、新生銀行が「無条件で365日すべてのコンビニATMからの引き出し無料」という看板を下ろすとなると、優位なのはゆうちょ銀行、イオン銀行、そしてソニー銀行か。ソニーの月4回、さらにはセブン・イオンATMが引き出し回数無制限というのはかなり強いだろう。

 また、ATM利用手数料を節約する方法としては、各銀行がこぞって打ち出しているデビットカードを利用するのも一案だ。VISAなど国際ブランド付きのデビットは、そのブランドの加盟店であればクレジットカード同様に使える(一部使えない店舗もある)。

 現金を引き出す暇がないときは、口座から即時引き落としになるデビットで支払うのが簡単だ。銀行としても、顧客のATM手数料を負担するよりはデビットで済ませてもらいたいのが本音だろう。むろん、もっとも望ましいのは、生活費は給料日にまとめておろし、その後はATMに近寄らないことなのだが。
(文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト)

※各情報は2018年5月31日現在

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