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今すぐにでも始められる! あなたを「がん」から遠ざける3つのポイント【医師が解説】

  • 2022年11月21日
  • All About

治療法の進歩によって完治が目指せる疾患になってきました「がん」ですが、予防が最善の対策であることには変わりありません。日常生活で気をつけたい3つのポイントを解説します。
■「がん予防」の徹底こそ、最良のがん対策!
近年、科学技術の進歩やIT化にも支えられ、医療はめざましい発展を遂げています。がんの治療法も、日進月歩。内視鏡手術や新しい抗がん剤や放射線治療法の開発によって、患者さんに負担が少なく、治療効果は大いに期待できるがん治療法が導入されています。

しかし、どれだけ優れた治療法ができたとしても、やはり最高のがん対策は、そもそもがんにならないように予防することです。

今回は、あなたをがんから遠ざける3つのポイントについてお話ししましょう。
■1. 「禁煙」を成功させることががん予防の第一歩
健康診断の結果を持って外来にいらっしゃる患者さんの中には、がんを非常に心配していらっしゃるにもかかわらず、ワイシャツの胸ポケットに電子タバコや従来の紙タバコとライターを入れている方も少なくありません。

筆者自身も少し驚きなのは、現在でもがんとタバコの関連について、それほどご自身の問題として捉えていらっしゃらない患者さんがたくさんおられるということです。

現代では、タバコのパッケージにもがんを始めとする色々な病気との関連がでかでかと明記されていますが、なかなか自分事としては伝わっていないように思います。色々な議論がありますが、やはり、がんとタバコについて密接な関連があることは、コンセンサスが得られた事実でしょう。

副流煙による非喫煙者への健康被害についても、関連があるとの見解が定まっています。

今、この記事をご覧になっている方は、いずれも、がんやがん予防にご興味がある方ばかりだと思います。健康のために禁煙をすすめられると「あぁ、またか……」と思われるかもしれませんが、やはり喫煙者にとっては、タバコを止めることが最大のがん予防です。

もし、あなたが喫煙者なら、あなたご自身、そして、ご家族や職場の同僚など周囲の方々をがんから遠ざけるためにも、まずは最初に禁煙をご決断いただきたいと思います。

■2. 食生活を見直し、シンプルな和食中心の献立を基本に
がんは、生活習慣病の一つです。生活習慣の大半は、食習慣と運動習慣が占めています。食習慣を見直すことは、非常に効果的ながんの予防につながります。

日本では、肺がんの他に、胃がんや大腸がんといった消化器系のがんが増えています。昔、胃がんが多かったのは、魚の干物や漬け物など、過剰に塩分の多い食事をとっていたこととも関係があると考えられています。

しかし近年は、昔の日本の食卓でよく見られたような、塩で真っ白になった焼き鮭を見ることも少なくなりました。

冷蔵技術の発達によって塩漬けなどの方法に頼らなくても食品が長期保存できるようになったこととともに、高血圧対策として「健康のためには減塩」ということが広まったのも一因かもしれません。

一方で、大腸がんは急速に増えてきています。これは、いわゆる「食生活の欧米化」によって、従来の低脂肪・高繊維食から高脂肪・低繊維食へと急速に変化してきたためではないか、といわれています。

また、大豆イソフラボンを多く含む発酵大豆食品の摂取量や、野菜の摂取量が減っていることも原因と考えられています。

ちょっとした時にいただくイタリアンやフレンチなどは、生活を豊かにしてくれます。しかし、基本は、ご飯に味噌汁、焼き魚に冷や奴というような和食を中心とした生活が、私たちには合っているのでしょうね。

■3. 日付が変わる前に眠る
唐突なお話で恐縮ですが、人間も自然界の一部です。太陽が昇るとともに目覚めて活動し、太陽が沈むと休息し就寝する。人間の体には、生体時計があって、太陽の光を浴びることで微調整をしながら、1日のリズム(サーカディアンリズム)を保っています。

そして、少し意外に思われるかも知れませんが、日付が変わる前にお休みになることは、がん予防の観点からも非常に重要だと考えられています。

1日のリズムの中でも、午後11時ごろから午前2時ごろまでの3時間は、「カラダをメンテナンスする時間」に当てられているといわれています。

がんは、細胞の増殖や分裂の中でできたミスコピーの細胞が、攻撃されずに残ってしまうことからできる疾患です。つまりがんを予防するためには、この「カラダをメンテナンス」する時間にしっかりと体を横にしておくことが大切なのです。

疲れ切った時に、布団に潜り込むと何とも言えない気持ちよさがありますが、あれは、重力に逆らって体を縦にしていた時に感じていた負担から体を解放してあげることによって感じる気持ちよさです。

インターネットの発達やライフスタイルの変化によって、夜中でも不便なく活動的に過ごすことができるようになりましたが、私たちは自然界の一部であることを思い出して、夜11時過ぎには就寝の準備に入るように心がけることは、がん予防のために非常に効果的なのです。

禁煙、食生活、生活リズム。いずれも、今日からでも始められるがん予防法です。思い立ったが吉日。あなたも始めてみませんか?

▼狭間 研至プロフィール大阪大学医学部卒。日本外科学会 認定登録医。大阪大学医学部付属病院、大阪府立病院などで外科・呼吸器外科診療に従事した後、現在は地域医療の現場で医師として診療を行う。ファルメディコ株式会社 代表取締役社長。医療法人嘉健会思温病院理事長。外科医、地域医療、薬局運営の豊富な経験から、医療と患者さんの橋渡しとなる分かりやすい医学情報発信を行っている。

狭間 研至(医師)

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