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老後に必要なお金は「700万円から1500万円が大多数」ってホント?

  • 2021年4月11日
  • All About

■老後のお金不安を解消するために、今からできることは?
漠然とした老後不安を解消するには、“年金で賄えない金額”を正確に割り出すことが大事だというのはFPの畠中雅子さん。どうやって割り出せばいいのか、平均額はどれくらい? 気になる老後のお金問題についてアドバイスをもらいました。

――老後のお金不安を解消するために、今からできることはありますか?

畠中雅子さん:皆さんが老後を不安視する気持ちはわかりますが、やみくもに心配していても不安が増殖するだけで何も解決しません。まずは、“自分が将来いくらもらえるのか”と“自分が暮らしていくにはいくら必要なのか”を割り出す作業から始めましょう。もしかしたら、不安に感じる理由は、必要額を多めに見積もりすぎているせいかもしれません。

50歳以降になると、ねんきん定期便の掲載内容が変わり、将来もらえる年金の見込み額がわかるので、老後の生活が予測しやすくなります。例えば月額15万円の人なら、自分の生活費と照らし合わせて、その範囲で賄えるのか、あるいはどれくらい不足するのかを計算してみる。特別支出もきちんと予算を立てましょう。

地方だと車がないと生活できませんし、自宅を持っていれば固定資産税もかかります。自分の暮らしにとって必要不可欠なお金はそれぞれ違いますから、それもきちんと予算に含めること。

これからは、女性の2人に1人が90歳を迎える時代になるので、夫婦の場合、妻が90〜95歳まで生きることを前提に、だいたい65歳から25〜30年間の生活費と特別支出を割り出しましょう。その他、医療費と、介護に備えて、夫婦ならプラス500万円ぐらいあるといいです。

実際にそれらを足した場合、実は年金プラス1000万円ぐらいですむケースが多いんです。平均すると、700万円から1500万円の間で落ち着く場合がほとんど。特に、今の若い世代は贅沢をしないので、15万円あれば暮らせるという人も少なくないのではないでしょうか。

――そうなのですね。少し前まで老後2000万円不足するといわれていましたが、それでも足りないと不安を覚える人が大半ではないでしょうか。

畠中さん:もちろんリッチな老後を過ごしたい人にとっては、それでは足りないかもしれませんが、自分にとって必要最低限の老後資金を知っておくほうが現実的だと思います。老後は個々の問題。大事なのは、年金でまかなえないリアルな金額はいくらなのか。それがわからないと、2000万円でも足りないと思うでしょうし、人によっては1億円でも不安なのではないでしょうか。

■若い世代はコツコツ貯金、50代以降はダウンサイジングを
――実際、自分にとっての必要額がわからないと、目標設定もできませんね。

畠中さん:皆さん、「老後に必要なお金はいくらだと思いますか?」と聞くと、3000万円とか5000万円という方が多いのですが、「ではその内訳は?」と尋ねると、ほとんどの人が答えられない。漠然としているから不安なんです。

自分にとっての老後資金を正確に割り出し、そこまでは頑張って貯金する。あとは、余裕資金として運用するのもいいと思います。ただし、老後資金を運用頼みにするのはリスクを伴うのでやめましょう。

若い世代は、自分にできる貯金をコツコツとやること。今の貯金額より1〜2割ほど多めに貯金することをまずは目標にしてください。毎月2万円貯められる人なら2万2000円や2万4000円を目指す。1000円単位で貯金や運用に回せる金額を増やす努力で十分です。

50代以降は、バブルを経験して贅沢を知っている世代でもあるので、価値観を変える練習が必要かもしれません。暮らしをダウンサイジングしていくことを意識していくのも大事ですね。

――コロナ禍で、自分にとって本当に必要なもの、そうでないものが見えてきたという人も多いと思います。暮らしをダウンサイジングするシミュレーションにもなりますね。

畠中さん:コロナの影響で「必要だと思っていたけれど、なくても大丈夫だな」という費目に気づいた人もいると思います。我が家も外食が非常に多かったのですが、少し良い素材を買って家で食べるほうが意外と満足度が高いことに気づきましたし、いろいろと断捨離するきっかけになりました。リモートワークでおうち時間が増えた今、生活設計を見直したり、老後について考えてみてはいかがでしょうか。

教えてくれたのは……畠中雅子さん

大学時代にフリーライター活動をはじめ、マネーライターを経て1992年にファイナンシャルプランナーになる。新聞・雑誌・ウェブなどに多数の連載を持つほか、セミナー講師、講演、相談業務などを行う。教育資金アドバイスを行う「子どもにかけるお金を考える会」、高齢者施設への住み替え資金アドバイスを行う「高齢期のお金を考える会」、ひきこもりのお子さんの親亡き後の生活設計を考える「働けない子どものお金を考える会」を主宰している。著書・監修書は70冊を超える。

取材・文:西尾英子

あるじゃん 編集部

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