年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、68歳で年下の女性と結婚した夫は加給年金をもらえるのかについてです。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。
今回は、68歳で年下の女性と結婚した夫は加給年金をもらえるのかについてです。
■Q:年下の妻と結婚したのですが、加給年金はもらえるのでしょうか?
「68歳で17歳年下の女性と結婚したのですが、加給年金はもらえるのでしょうか? 妻は無職です」(相談者)
■A:相談者の場合は加給年金を受給できません
配偶者加給年金額は、厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある人が、65歳到達時点で、その人に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいる時に加算されます。
「生計を維持されている」とは、以下のような場合になります。
【1】同居していること(別居していても、仕送りをしている、健康保険の扶養親族である等の事項があれば認められます)
【2】前年の収入が850万円未満であること。または所得が655万5000円未満であること
相談者は68歳で結婚したとのこと。65歳になった時点では、65歳未満の生計を維持されている配偶者はいませんでしたので、配偶者加給年金額は、今後も加算されないことになります。
監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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