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「ボランティア」 詳細解説

読み:
ぼらんてぃあ
英名:
Volunteer

ボランティアの語源はラテン語の「Volo」(ウォロ)で、「自ら・・・する」という意味がある。このことからわかるように、ボランティアはあくまでも自発性に基づく活動を指す言葉である。日本では「奉仕」と訳されることが多く、国も「ボランティア活動など社会奉仕体験活動」と公的な文書で述べている。しかし、奉仕は公のために尽くす奉公と似たイメージで受け取られがちだった。また、国による「奉仕の義務化」の是非をめぐる議論もあるなど、自発性の原則にややそぐわないという指摘もある。
最近では、多くの分野でさまざまな形態のボランティア活動が活発に行われるようになって、前述したボランティアの諸原則に関する認識が社会に浸透しつつあり、あえて日本語に訳すことなく「ボランティア」と呼ばれることが多い。

日本におけるボランティアの総数は定かではないが、2001年の「社会生活基本調査」(総務省統計局)の結果では、1年間にボランティア活動を行った人は約3263万人となっており、国民の生活にボランティア活動が確実に根付いていることがわかる。
 ボランティア活動にはさまざまな形態がある。支援を必要とする障害者や高齢者などの生活を定期的に手助けしたり、社会的な活動に取り組むNGO(非政府組織)やNPO(非営利団体)の事務所や現場で活動を手伝ったり、会社や地域のグループが他の主体のために行う社会貢献活動に参加したりすることは、継続的なボランティア活動か、それにつながるものである。経理や運営に詳しい人が無償で団体のマネジメントを手伝うなど、専門知識や経験を生かして活動する場合もある。

一方、NGO/NPOや有志が社会的な課題の解決などを目的として行うセミナーやイベント、勉強会などの催しを手伝う場合は、単発のボランティアになる場合が多い。

 活動分野や領域でみると、病院や施設で来院者の案内や小児病棟でのレクリエーション、イベントの手伝いなど医療行為以外の雑務を手伝う医療ボランティア(病院ボランティア)は、長い歴史を持ち、裾野が広い。また、まちづくりなど地域を良くするための活動や、環境問題、子どもの見守りや教育、IT関連の活動のほか、国際協力や国際援助活動に取り組むNGOを手伝うボランティアのニーズも多い。さらに、博物館や美術館、公園などの公的施設で文化やアート関連の活動に携わるボランティアも増えている。
 また、近年日本でボランティア活動の重要性が広く認識されるようになった一因として、1995年の阪神淡路大震災や、1999年のナホトカ号重油流出事故など、災害時におけるボランティアの活躍が大きい。その後も新潟県中越大震災などの被災地に全国から多くのボランティアが駆けつけ、活動した。

 ボランティアに関心を持ち、取り組む市民のために、社会福祉協議会や各種サポートセンターが相談窓口を設置しているほか、ボランティアコーディネーターも活動している。また、社員にボランティア休暇を認める企業も増えており、社会全体でボランティアを支える機運が出始めている。

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