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「原子力発電」 Q&A解説

読み:
げんしりょくはつでん
英名:
Atomic Power
  • Q: 核分裂のメカニズムは?
    ウランを使って発電させるメカニズムとはどんなものなのだろうか。

    A: すべての物質は、原子でできていて、原子の中心に原子核がある。原子核は陽子と中性子とで構成されており、そのまわりを電子が回っている。ウランは中性子をぶつけると、核分裂する性質を持っているが、そのとき膨大なエネルギーが生じる。原子力発電はこのメカニズムを利用したものだ。原子炉の中に入れるウランには、核分裂しやすいウラン235と、核分裂しにくいウラン238が入っている。天然に存在するウランの中には235は0.7%程度しか入っていないので、これを濃縮して濃縮ウランとし、燃料棒に加工して利用する。通常1回の核分裂から2〜3個の中性子が発生し、この中性子が別のウランに当たるとさらに核分裂を起こす。このように次から次へと核分裂が続けて起こることを連鎖反応といい、原子力発電は、この連鎖反応を利用して連続したエネルギーを獲得する。

  • Q: 放射性廃棄物問題とは?
    使用済のウランなど、放射性廃棄物の処理はどうなっているのだろうか?

    A: 原子力発電からは放射線廃棄物が出るが、放射性物質は極めて長期間分解されずに残るため、次世代までその影響を及ぼすことになる。したがって、原子力による発電の恵みを享受している現世代が適切な廃棄物処理をすることが求められてくる。放射性廃棄物には、低レベル放射性廃棄物と高レベル放射性廃棄物がある。一度使った燃料からウランやプルトニウムを取り出す再処理工場からは、高レベル放射性廃棄物が出る。これをガラス固体化して、冷却のために30〜50年間貯蔵し、さらに地下の深い地層で処分することになっている。高レベル放射性廃棄物はすでに発生しており、その処分については今後の原子力政策の如何を問わず、原子力を利用している私たちの世代が責任をもって行わなくてはならない。

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