A: 環境省の検討委員会は2013年3月に公表した環境経営に関する報告書の中で、グリーン・ウォッシュと指摘された事例とその後の対応を紹介している。たとえば、多くの大手衣料品・スポーツ用品メーカーが途上国の工場で商品の生産を行っているが、環境団体の調査により、排水から有害な化学物質が検出された。この結果を受けて、ある衣料品メーカーは有害物質の使用を期限付きで全廃することを決めた。また、環境に力を入れるなどイメージの良い企業が、途上国で熱帯雨林の伐採を行っていることが明らかになり、改善につながった例もある。
A: 一口にグリーン・ウォッシュといっても、まったくの嘘から誇張表現、誤った表示までいろいろな種類がある。消費者が店頭などで、ある商品やサービスの表示がグリーン・ウォッシュかどうかを見抜くのはなかなか難しいが、できることもある。まず、表示されている環境ラベルやマークが信頼できる発行元のもので、第三者などにより厳しくチェックされているかどうかを調べる。また、科学的根拠の有無を確かめることが重要だ。さらに、ひびきの良いうたい文句やイメージ戦略に乗せられないように注意する姿勢も大事だ。
