サイト内
ウェブ

「環境就職」 詳細解説

読み:
かんきょうしゅうしょく
英名:
Environmental Employment

環境問題への関心が高まるにつれて、日本の大学においても環境関連の学部・学科・コースが多数設置されている。また、環境問題を扱う部活やサークルで活動する学生も少なくない。こうした中、仕事で環境問題に取り組みたいと考えて就職活動を行う若者や、環境就職を目指して転職する若者が増加している。このような動きは、1992年にブラジルで開催された地球サミット以降、とくに高まった。

環境白書にも環境就職についての言及がある。1999年度版の「環境に配慮した労働者として」の項目では、「職業選択の際に環境保全のことを考える学生等は近年増加している。」という記述がある。また、2003年度版の中の「環境の観点からの企業評価」の項目では、「就職活動を行う際、企業を選ぶ観点に環境が考慮されるようになるなど、環境関連の仕事や資格が注目されてきています。」という内容の記述がある。

環境就職としては、かつては環境アセスメントや環境分析、廃棄物対策、環境関連機器の販売などを行う会社に就職する方法が一般的だった。また、公務員として環境行政に携わる者もいた。しかし、企業が環境やエネルギーへの取り組みを充実させ、CSRに力を入れるようになるにつれて、企業の環境部門や総務・管理部門で環境対策に取り組みたいという若者が増え、受け入れる職場も広がりつつある。環境省の推計によると、2011年における環境産業の市場規模は約82兆円となり、雇用規模は約227万人と前年より増加している。一方、環境問題に取り組むNPOへの就職を希望する人も少なくない。

このように環境就職に対するニーズは増加かつ多様化しており、環境就職を望む人を対象にしたセミナーなども実施されている。たとえば、大学で環境問題に取り組むサークルのネットワークであるNPO法人エコ・リーグ(全国青年環境連盟)は、環境保全に関心のある大学生を対象とした「環境」就職・進路相談会を、1995年から実施している。

高い環境意識をもつ社会人が増えることは、企業などの行動が環境配慮型のものに変わるきっかけとなる。また、環境市場の発展や環境施策の推進、環境市民活動の活性化につながり、やがては社会を変える動きになっていくことが期待される。

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。