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「環境計量士」 詳細解説

読み:
かんきょうけいりょうし

環境問題に社会的関心が高まっている中、環境関連の資格の中でも実務面でのニーズが高いものの1つが環境計量士だ。環境計量士とは、汚染・騒音・振動・有害物質などのレベルを正確に測定し、分析を行う専門知識と経験を持った技術者で、経済産業大臣によって認定される国家資格である。都道府県知事の登録を受け、環境測定結果の証明を行う環境計量証明事業所では、環境計量士の有資格者を置く義務がある。

正しい計量が行われるためには、行政機関による検査等の実施だけではなく、計量を行う事業所が自ら計量管理を組織的・継続的に行うことが必要であり、その事業所における計量管理を推進するのが計量士である。計量士は、計量器の整備、計量の正確の保持、計量方法の改善、その他適正な計量の実施を確保する計量管理を行い、また、計量に従事する人の教育などにも携わる。計量に関する資格は、1974年に計量法が改正され、工場・百貨店・スーパー等の計量管理や計量器の検査を行う「一般計量士」と、環境測定を主として行う「環境計量士」の2つに分かれることになった。その後、大気・水質・土壌等の汚染濃度の測定・分析と、騒音や振動被害等の測定・分析とでは、要求される知識や技術が異なることから、環境計量士資格は「濃度関係」と「騒音・振動関係」の2種類に分類されることになった。

環境計量士の資格を取得するためには、2つの方法がある。ひとつが、計量士国家試験に合格し、経験など所定の条件を満たすこと。もうひとつが、独立行政法人産業技術総合研究所(計量研修センター)の課程を修了し、経験など所定の条件を満たし、計量行政審議会の認定を受ける方法だ。どちらの場合も、合格や修了後、一定の実務経験に従事したのちに、環境計量士に登録することができる。

環境計量士試験の試験科目は、毎年1回、計量管理の職務に必要な知識と技能について5肢択一の筆記試験によって行われる。環境計量に関する基礎知識のうち、濃度関係については、大気汚染防止法、水質汚濁防止法などの環境関係法規や化学、環境計量に関する基礎知識、化学分析概論や濃度の計量などが出題される。また、騒音・振動関係については、騒音規制法、振動規制法などの環境関係法規や物理、環境計量などに関する基礎知識、音響・振動概論ならびに音圧レベルや振動加速度レベルの計量などに関する問題が出題される。さらに、計量関係法規と計量管理概論は環境・一般計量士の共通科目である。

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