A: CSRにはよく使われるいくつかの言葉がある。コンプライアンスもそのひとつで、英語で「法律を遵守する」という意味。このほか、CSR関連でよく出てくる言葉としては、企業活動の経過、内容を説明する責任を意味する「アカウンタビリティ」、利害関係者に情報を公開する「ディスクロージャー」、株主、従業員、取引先、消費者地域社会など、企業が利害関係を結ぶ対象を意味する「ステークホルダー」(利害関係者)などがある。
A: 「グローバル・コンパクト」は、「人権」「労働基準」「環境」「腐敗防止」の4分野で企業が自主的に取り組むべき原則を示したものだ。1999年の「世界経済フォーラム」で、アナン国連事務総長が提唱し、その後拡充された。環境については「環境問題の予防的なアプローチを支持する」「環境に対して一層の責任を担うためのイニシアチブをとる」「環境にやさしい技術の開発と普及を促進する」の3項目から、人権については「国際的に宣言されている人権の擁護を支持し、尊重する」「人権侵害に加担しない」の2項目から、労働基準については「組合結成の自由と団体交渉の権利を実効あるものにする」「あらゆる形態の強制労働を排除する」「児童労働を実効的に廃止する」「雇用と職業に関する差別を撤廃する」の4項目から、腐敗防止については「強要・賄賂などの腐敗防止の取り組み」を掲げている。