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おはなしボノロン おはなしボノロン

羽佐間道夫さん

羽佐間道夫(はざまみちお)さん

日本の声優界を代表する重鎮のひとり。コメディからシリアスまでさまざまな役をこなし、シルヴェスター・スタローンなど洋画の吹き替えやアニメ、ナレーションなど出演作は多岐に渡っています。

スペシャルインタビュー スペシャルインタビュー

編集部   羽佐間道夫さん

お話を読み終えた率直な感想をお聞かせください。

ボノロンのお話からは日本の民話の雰囲気を感じました。でも絵はアンデルセンの童話のよう。半分は日本に根づいていて、半分は世界を目指しているなと思いました。こういった絵本がコンビニで無料で手に入ることはすばらしいです。

羽佐間さんが幼い頃は、どんな物語に触れていましたか?

むかしは、紙芝居おじさんが公園に来てよくお話を聞かせてくれました。この時間が大好きで、私の文化形成はここからはじまったと言ってもいいほどです。
元NHKアナウンサーの久保純子さんが先日テレビでおっしゃっていたのですが、子どもは3才から6才までが一番大事な時期だそうです。この時期に感受性を刺激して、たくさんインプットすることが重要です。また、レストラン「オテル・ドゥ・ミクニ」オーナーの三國清三さんも「8才までに口の中の味蕾を刺激すること」を勧めています。子ども時代の体験は本当に大切で、後々に与える影響は絶大だと思います。幼少期に重ねた経験の中に、必ず未来に花開くなにかがあるはずです。

小学生の頃、創作童話を作って朗読をされていたというインタビューを拝見しました。創作のきっかけはどのようなことだったのですか?

当時、父が鉱山の会社で働いていました。九州に赴任し人事を担当するのですが、熾烈な環境の中で働く炭鉱夫の方を憩わせるものはないかと考え、朗読をはじめたのです。毎日正午になると、電信柱のスピーカーからお話を読む父の声が流れてきました。それが声で聞かせることへの憧れの起点かもしれません。ちょうど6才くらいのことで、今の私の原点となる出来事でした。

すばらしいお父さまですね。創作童話はどんなお話だったのですか?

その後東京の小学校に入り、なぜだか私は『カチカチ山』に夢中になりました。『カチカチ山』のたぬきには子どもがいたに違いないと想像して「狸六、狸七、狸八」を登場させて新しいお話を創作していました。その話を全校生徒の前で朗読してみても、みんな聞かないんですよね。なので、合間に手を叩いたりわざと驚かせたりして注意を促しました。聞いてもらうには、なにか状況を変えないとならない。演劇の道に進んでからも、それは気にしていました。
ちなみに、『カチカチ山』は太宰治版もあるのですよ。美人のうさぎに惚れてしまったたぬきが右往左往する男女の物語で、おもしろいです。最後の言葉が「惚れたが悪いか」。これは大人向けですね(笑)。

最後の質問です。もしボノロンが目の前にあらわれたら、どんなお願いをしますか?

戦争の歴史が繰り返されていることに心を痛めています。自分も戦災をさんざん味わってきました。小学生の頃、焼け焦げた遺体の間を歩くことは普通のことでした。あたりには焦げたお米の臭いも漂っていました。きっとみんなが隠し持っていたお米なのでしょう。この臭いは今も染みついて離れません。悲しい記憶が繰り返されないように、なんとかならないかとため息をつくばかりです。
こうして自由に絵本が読めることは天国のような環境です。今こそ、物語で平和を伝えていかなければなりませんね。幼少期の教育は世界の平和につながっていると考えさせられる日々です。



ボノロンといっしょ。プロジェクト
『森の戦士ボノロン』
文・北原星望 絵・永山ゴウ プロデュース・原哲夫
(C)コアミックス, (C)ボノロンといっしょ。2007
COAMIX

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