エンタメ幻の「アトランティス大陸」が実在したことを部分的に説明する新説が登場

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幻の「アトランティス大陸」が実在したことを部分的に説明する新説が登場

かつて世界のどこかに存在し、大洪水・大地震などの自然災害で消滅したとされる幻の大陸「アトランティス」には、実在したかどうかについてさまざまな諸説が存在しています。いずれもアトランティス大陸が存在したことを示す有力な説ではないのですが、ある地質神話学者がアトランティス大陸の存在を部分的に説明できる新説について、BBCに語っています。

BBC – Earth – The Atlantis-style myths that turned out to be true
http://www.bbc.com/earth/story/20160118-the-atlantis-style-myths-of-sunken-lands-that-are-really-true

アトランティス大陸とは、古代ギリシャの哲学者プラトンが著書の中で「強大な文明を築き上げていた大陸および文明」として記述していたもので、2300年以上前に神の怒りに触れて海中に沈められたとされています。そのような大陸が実在したのかについては、そのアトランティス大陸は、現ギリシャ領にある火山爆発により形成されたカルデラ地形の一部サントリーニ島であるとする「地中海説」が最も有名で、ほかにもプラトンの記述通りの位置を支持する「大西洋説」、はては南極大陸下で氷漬けになっているという「南極大陸説」などがあります。

しかし、いずれも未発見の文明が繁栄していた痕跡や、大陸の存在を説明できる有力な説ではなく、多くの科学者が「アトランティス大陸は存在しなかった」と考えています。そんな中、多くの神話が実際の地質学的イベントに基づいていることを証明する「地質神話学」の研究者でもあるオーストラリアのサンシャインコースト大学の地質学者パトリック・ナン氏は、「アトランティスの物語が単なる神話であることに疑いの余地はなく、場所を特定する方法はありません」と話す一方で、アトランティス神話の記述から事実に基づく記述を見つけ出すべく研究を行っています。

アトランティスの提唱者であるプラトンが住んでいた地域は、地質学的に火山活動が活発なものの、巨大地震や津波とはあまり縁がない場所だったことがわかっています。ナン氏は「プラトンは事実を記述したものの、信頼性を高めるために事実を誇張して書いていたのでは」と考え、地震と津波による古代都市の消滅の可能性について研究を行いました。

そこでナン氏が目をつけたのがソロモン諸島にかつて存在したTeonimanuという島。Teonimanu島には妻を寝取られた夫の神話が残っています。神話の内容は「妻に捨てられて激怒した夫が津波を起こす呪いを手にし、報復のため波に乗って妻が男と移り住んだTeonimanu島に向かい、山頂から8つの津波を起こして島を沈没させてしまう」というもの。地質学的にこの神話を検証したナン氏は、津波だけで島を消し去ることは不可能であるものの、海底地震がTeonimanu島を地滑りさせ、その結果発生したいくつもの津波が島を完全に水没させたのでは、と予想しています。

小さな島とはいえ、海中に島がまるごと沈むという予想に対しては科学的な懐疑が残るそうですが、Teonimanu島があった場所の海底で、Teonimanu島の痕跡となりうる証拠も見つかっているとのこと。同様に「海底地震と津波が古代都市を沈没させた」という記述のある神話はほかにもありますが、いくつかは地震と津波だけで説明のつかないケースもあります。これに対してナン氏は、氷河時代の海面は現代より120メートル以上低かったため、海面の上昇につれて沈没することも考えられる、と述べています。

このようにナン氏は、実際に消失した島々と同じようにアトランティスは海底地震と津波により沈没してしまい、今も世界のどこかに沈んでいることを地質神話学的見地から提唱しているわけです。

Photo By Tom Simpson

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