野生動物撮影ガイドブックという本が出た。誠文堂新光社社の写真テクニックシリーズの1冊。ぼくの昆虫撮影テクニック 増補改訂版と同じ体裁で、それより厚い。
撮影ガイドブックとなっているが、ダーウインが来たなどの動物もののテレビでおなじみの珍しい動物の野生の生き生きした姿が満載だから、見ているだけでも素晴らしい。
著者の飯島正広さんはSSP会員でもあり、昔からの知り合いだが、これほどまでに丹念に写真を撮っておられるとはびっくりした。見応え読み応え共に素晴らしく、写真を撮らなくても十分楽しめる。
ほとんどが野生の動物で、一部動物園での撮り方も載っているが、飯島さんが野生のものへのこだわりや動物の行動への探求心が強く、動物園写真は若干おざなりの所も良い。野生のものを撮った写真の方が、画質も含めて素晴らしいのだから驚いてしまう。トラを広角で撮影した写真など、舌を巻いてしまう。しかもそのテクニックが惜しみなく公開されているから、実際にはぼくらには不可能だが、こうやって撮ったのだということを知るだけでも面白い。
動物や鳥の撮り方や写真集の中でもこれは秀でている。大きな写真で見てみたいと思わせる。ぼくにとっては動物でここまで撮れるのならば、ちょっとサボりすぎだと反省させられるぐらいである。
ともかくも素晴らしい1冊で、内容に比して価格は本当に安いと思う1冊である。
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