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海野和男のデジタル昆虫記

クロゴキブリの孵化

クロゴキブリの孵化
2004年08月14日

飼育中のクロゴキブリが孵化した。
 東京にはクロゴキブリは極めて多い。事務所にもでるし、夜に町を歩けばかなりの数のクロゴキブリを見かける。
 ところが小諸にはクロゴキブリは生息していない。元々暖かな場所に暮らす昆虫で、小諸の冬の寒さに耐えることができないのである。小諸に住んでいるのはヤマトゴキブリといって別種である。だから、このクロゴキブリ、撮影のためわざわざ飼育しているものなのだ。
 ゴキブリの卵はまるでがま口みたいな卵鞘の中に2段になって入っている。卵鞘は焦げ茶色だから孵化の兆候がなかなかわからない。30年ほど前にも撮影したが、やっと撮ったものの、写真はアンダーで失敗。当時はデジカメはおろかストロボメーターもなく、駆け出しの昆虫写真家にとっては、ゴキブリの孵化の撮影はきつかった。
 今回は高嶋君が粘って前幼虫が出てきた場面を撮影することができた。ゴキブリは、まず脚がない前幼虫が卵しょうから出て、その場ですぐみもう一度皮を脱いで一齢幼虫となる。(上の写真と下の写真の撮影間隔は9分間だ。)
 前幼虫で生まれてくる昆虫は結構多い。ゴキブリに近いカマキリやバッタの仲間はもちろん、トンボ、セミなど不完全変態の昆虫の多くが前幼虫で生まれてくる。
 一齢幼虫は前幼虫と比べるとずっと大きく感じられる。孵化した幼虫は全部で26匹だった。

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