
放浪犬を保護したが、吠えると噛むしで、殺処分対象に!? / 画像提供:(C)ヨシモフ郎
ある日、知り合いの保護団体から「放浪犬を一時的に預かって欲しい」と連絡が入った。保護したものの「吠えるし噛むしで、このままだと殺処分の可能性も…」と言う。「とりあえず2日間だけ」という約束で引き受けたが、迎えに行くと犬はオリから脱走!周囲は一面血だらけで――!?ヨシモフ郎(@yosimofurou)さんが出会った放浪犬との交流を描いた「茶々のお話」をお届けしよう。
■人間の温もりを知っているからこそ、人間に甘えたい
【漫画】吠えまくる放浪犬を引き取ったが? / 画像提供:(C)ヨシモフ郎/KADOKAWA
保護犬茶々のお話【第1話】(2) / 画像提供:(C)ヨシモフ郎/KADOKAWA
保護犬茶々のお話【第2話】(1) / 画像提供:(C)ヨシモフ郎/KADOKAWA
本作「茶々のお話」は、「2日間だけ預かって欲しい」と、ヨシモフ郎さんのところに知り合いの保護団体の人から電話が来るところから始まる。迎えに行くと、室内からギャンギャンと吠え続けている犬の声、覚悟を決めてドアを開けると、ドアも床も血まみれ、革紐のリードは千切られ、暗闇の中で血だらけで唸る放浪犬は威嚇は激しいものの、痩せ細っていて体は小さい。しかし、放浪犬を優しく撫でるとあっさり懐いた…そんな放浪犬・茶々との物語だ。
作者のヨシモフ郎さんは「犬猫の預かりも基本的にしてないのですが、今回のようにご縁があったりする場合は短期間だけ預かることもあります」と茶々を預かった経緯を話してくれた。茶々と初めて会ったときは「現場の惨状も相まって、普通に『怖いな』『噛まれたらイヤだな』と思いました。挨拶してみたらただ怖くてどうしたらいいのかわからなかっただけのようで、想像以上にちょろかったです」と同時に、「『絶対人間に飼われてた子だな』とも感じました。『吠えてたけど本当は人間に甘えたくて、助けてほしくて仕方なかったんだな』」と当時を語る。
「保護犬の里親になる関心が高まっているが、保護犬が新しい家族を見つけるまでにどうやって過ごしているのか、意外と知らない人も多いのかな?と思い、描かせていただきました」と本作を描いたきっかけも話してくれた。また、犬を保護することはお金や手間もかかるため、「普段から犬や猫の保護活動をされている方には、本当にすごいことだなと深い尊敬の念を抱いています。そのお手伝いが少しでもできればうれしいです」とのこと。
切なくも温かい茶々との話をぜひ読んでほしい。
取材協力:ヨシモフ郎(@yosimofurou)