ノンスタ石田がM-1優勝よりも幸せを感じた瞬間とは？おいでやす小田と「幸せ」をテーマに対談

満たされているはずなのに幸せを感じることができない男・おいでやす小田さん。さまざまな芸人に「幸せ」について聞きまくるYouTubeの人気企画が、「幸せってなんですか? おいでやす小田と14人の芸人が本気で考えてみた」のタイトルで待望の書籍化！

本記事はこちらの書籍から一部抜粋・編集してご紹介。今回は石田明(NON STYLE)さんとの対談から。23～24年の芸歴の中で、一番幸せを感じた瞬間とは？

■先輩に認められたことが、M-1の優勝よりも幸せだった
小田：石田さんの芸歴23〜24年の幸せグラフって、どんなんですか？1年目から今までの幸せ度をグラフにするなら。結果じゃなく、自分が満たされたかどうかでいうと、どのときが一番幸せで、どのときが実は苦しんでいて、今はどうなのか。

石田：笑い飯さんに認められたときが一番幸せやった。

小田：2008年あたりですか。

石田：2008年。そのころbaseよしもとで一緒にやっていた先輩に笑い飯さんがおって。それまでの俺、笑い飯さんにめっちゃ否定されて生きてきたけど……。ある日、営業でM–1でやるネタやったら笑い飯さんが「NON STYLEが何をおもろいことやっとんねん」って。そう言われた瞬間に過去のことが全部スーってなった。

小田：それ、哲夫さんですよね？

石田：そう。哲夫さんが言ってくれて、その言葉でめちゃくちゃ救われてん。

小田：営業でおもしろいと言ってくれた笑い飯さんの一言、それがピークですか。芸歴7年目か8年目でもうピーク？

石田：うん。そのあと、M–1優勝する前、M–1の準決勝の日にルミネtheよしもとで結果発表するんだけど。

小田：ほう。

石田：その場に哲夫さんが来てて、哲夫さんが俺に(哲夫のマネをしながら)「石田、決勝来るやつ予想してんねん」って。

小田：哲夫さんのマネせんでいいですよ(笑)。

石田：それ見たら「NON STYLE」って書かれてて。うわー！よ。俺からすると。だって俺もうホンマに否定されてたから。笑い飯さんに。

小田：そうらしいですね。そのころの笑い飯さん、漫才のポップ代表みたいなたとえでNON STYLEさんの名前をバンバン出して、ウケを取ってたって聞いたことあります。

石田： そういう流れがあって、M–1の決勝に来るメンバー予想で「NON STYLE」って哲夫さんが書いててん。ヤバない？

小田：ヤバいですね。実際に決勝行けるって発表されたときの喜びが100としたら、哲夫さんが「NONSTYLE」の名前を書いてくれたのはどれぐらいの喜びなんですか？

石田：哲夫さんが書いてくれたことのほうが喜びは高かった。

小田：うわー！なんかわかります。

石田：認められたい気持ちって、実はM–1でチャンピオン取ることじゃ埋まらない。M–1という概念に認められたいんですよ。じゃあ、その概念のど真ん中に誰がいるかっていうと、俺の中では笑い飯さんやったのよ。

小田：自分の喜びのMAXは他人にはわからないというか「えっ、そこ？」ってことですよね。

石田：うん。

小田：それが、芸歴前半で迎えたピーク。

石田：俺の人生が変わった瞬間。一番デカい。M–1優勝したことよりも、笑い飯さんに認められたことのほうがでかい。だって俺は一生認められへんと思ってたから。

小田：なるほど。

石田：今でも泣きそう。この話すると泣きそうになる。

小田：ははははは(笑)！

石田：ホンマに、ホンマに無理やってん。笑い飯さんに認められへん限り、芸人として成り立たへんっていう時期があったのよ。(泣きながら)見て？この涙。

■笑い飯が認めてくれたから、今は家族との生活に振れている
小田：恐れ多いですけれども、ちょっとわかる気がします。そういうことだなっていうふうにも思うんですよ。人の幸せって。それ以降の芸歴を含めても、幸せ度で言うとそれが一番ですか？

石田：一番。俺は笑い飯さんに一回でもおもしろいと思ってもらえたから、今、家族との生活に振れてる。

小田：ええ!?

石田：あのときにおもしろいと思ってもらえてなかったら、俺は育休とか子どもとの時間とかは言えてない。

小田：すごく自信になったということですか？

石田：めっちゃ自信になった。俺の中でデカいのは、笑い飯さんと(お〜い！)久馬さん。

小田：久馬さん見てお笑い始めたんですもんね。

石田：あと麒麟の川島(明)さん。

小田：そういう方々に、今後こうなってもらいたいみたいな思いとかあります？

石田：世の中をあの人らのおもしろさで埋めてほしいと思ってるよ。そう思わへん？

小田：めっちゃくちゃ思います。大阪芸人は100%思ってる。

石田：川島さんもおもろい。千鳥さんもおもろい。いろんなおもろい人がおるけど……間違ったらごめんな。俺、笑い飯さんが一番おもろいと思ってんねん。

小田：僕もそうです。はい。

石田：だから、そうあってほしいと俺は思う。

おいでやす小田さんが「幸せ」を感じられる日は訪れるのか？今後の対談もお楽しみに！

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