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将棋の駒が合コン開催!?将棋ネタ満載の擬人化漫画に「思った数倍駒目線」「天才すぎ」と爆笑【作者に訊く】

  • 2023年3月25日
  • Walkerplus

「二股かけてるの簡単に想像できるもん!!」「なんか将来大物になる気がする」…合コン中、化粧室で品定めするのはなぜか“将棋の駒”!?ありそうな会話を駒目線で描く奇想天外な創作漫画に「天才すぎます」「めっちゃ笑いました」と、Twitter上で4.8万件の「いいね」が寄せられている。
作者は『クイズ!正義の選択』(新潮社)などで知られる漫画家の杉野アキユキ(@sugino_akiyuki)さん。将棋の駒シリーズをはじめ、さまざまな切り口で将棋漫画をSNSで発表する杉野さんに制作秘話を訊いた。

■駒ごとのイメージを合コンで表現!?将棋あるあるネタがじわじわくる
話題を呼んだのは、2月にTwitterに投稿された短編漫画「合コンをする将棋の駒たち」。擬人化された将棋の駒たちが合コンに参加するというシチュエーションを描いている。

男性陣は「歩」「香車」「桂馬」、女性陣は「金」「銀」「角」という顔ぶれの合コン中、連れ立って化粧室へ向かう女性陣。そこで行われていたのは「今日の3人なら誰が良い?」という作戦会議だった。

桂馬が好印象だという銀に、「ああいうタイプはすぐ浮気するよ」と釘を刺す角。想像するのは、金と銀を両取りできる「ふんどしの桂」という盤面だった。

一方、金は「歩さんが好みかも…」とぽつり。他の二人は人数合わせ要員だと否定的だったが、金は「なんか将来大物になる気がする」と譲らず。実は廊下ですれ違いざま、歩の背中に「と」の字が見えたと告白すると、角や銀も一転して「ポテンシャル高っ!!」と高揚……、という将棋ギャグ漫画だ。

将棋の格言や定石を合コンというシチュエーションに落とし込んだユニークな視点の作品に、「将棋の駒の特徴が性格にうまく反映されてて面白かった」「思った数倍駒目線でめっちゃ笑った」と読者からは多くの笑いが寄せられていた。

■仕事の息抜きで将棋熱が再燃…多彩な将棋漫画を描くわけ
電子レーベル「コミックアウル」にて『ディストピア~移住先は不貞の島でした~』を連載中の杉野さんは、連載のかたわら将棋漫画をSNSにて発表。

今回紹介した「将棋の駒たち」シリーズのほか、カップルのデート中に彼女の会話が将棋ネタばかりな「歩美と桂介」シリーズや、「詰将棋で悩みを解決してくれる先生」など、将棋を題材にバリエーション豊かな作品を「将棋漫画まとめました。」(2巻まで発表中)として電子書籍化し人気を博している。

初心者ながら将棋が大好きだという杉野さんに、将棋をテーマにした漫画制作の舞台裏を取材した。

――「将棋の駒たち」シリーズを描こうと思ったきっかけを教えてください。

「将棋好きの人はみな、駒ごとの性格やイメージみたいなものが共通している気がしています。例えば『桂馬ってチャラそうだな』だとか…。それを漫画で形にしたいと思い、描き始めました。最初は人間のキャラにしようと思っていたのですが、作画にすこし手間がかかるので駒の姿のままにしました。それが逆にハマっていただけたようです(笑)」

――「ふんどしの桂」や「と金」など、将棋要素の落とし込み方も巧みです。アイデアはどんな風に練られているのでしょうか?

「後から読み返すと、我ながらよく思いついたな?と感心しちゃいます(笑)。お笑いが好きなので、おそらくその影響が大きいと思います!お笑い芸人さんの深夜ラジオや漫才が好きで、常に何か面白いことがないかと考えているので、そういったところから発想できたのではないかと思います」

――杉野さんは将棋が大好きとのことですが、そもそも将棋に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?

「子供の頃によく兄と将棋を指していたのですが、将棋熱が再燃したのはここ数年です。仕事が忙しいときに、短時間でリフレッシュする方法を模索していました。いろいろと試すうちに、将棋を指すと仕事を忘れられることに気づきました。そこから戦法や定跡を勉強するようになり、将棋の奥深さや楽しさにのめり込んでいきました。今では、1日に最低1局は必ず指さないと気持ち悪いと感じるくらいです!そうした将棋熱の高まりから、漫画でも将棋を題材にした作品を描くようになりました」

――電子書籍「将棋漫画まとめました。」として発表するほど、多様な将棋漫画を制作されています。これまで反響が大きかった作品を教えてください。

「一番反響が大きいシリーズは、将棋とラブコメ(?)をかけ合わせた『歩美と桂介』シリーズです!将棋好きの女性・歩美に振り回される、恋人・桂介の様子に笑っていただけると思います。他にも「将棋が義務教育化した世界」や「棋力が見える眼鏡を手に入れた男」も是非読んでいただきたいです。

また、エッセイ漫画については、私が実際に将棋を指して感じたことや体験が元になっています。作品全体を通して、将棋好きの方に楽しんでいただける内容になっているはずです!」

――こうした多彩な切り口で描く原動力はどんなところにありますか?

「やはり、Twitterでいただける読者さんからの反応が1番の原動力です!Amazon Kindleの電子書籍もたくさんの方に買っていただけました。それも創作の励みになっています!ちなみに、いろいろなシリーズを描いている理由は、単に私が飽きっぽいからです(笑)」

――『ディストピア~移住先は不貞の島でした~』を商業連載中の杉野さんですが、今後も将棋漫画は制作していかれますか?

「『将棋が義務教育化した世界の就職面接』『症状をやたら将棋に例えてくる病院の先生』『将棋の駒たちの殺人事件』などなど、将棋漫画の構想は沢山ありますが、商業連載をメインに活動しているため、なかなか時間が取れておりません……。今後、時間が許せば引き続き将棋漫画を描きたいと思っております。作品はTwitterで発表していきますので、興味を持っていただければTwitterをフォローしていただけると嬉しいです!」

取材協力:杉野アキユキ(@sugino_akiyuki)

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