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「力が欲しいか」悪魔のささやきにうなずいたのに何もなし!?意表突くドライなオチの4コマにニヤリ

  • 2022年12月9日
  • Walkerplus

「力が欲しいか…?」どこからともなく、代償と引き換えに力をもたらす悪魔のささやき。思わず「欲しいかも」とささやいたけれど、悪魔は「ご協力ありがとう…」と言い残して去ってしまった!?お約束を見事にスルーする意外なオチが光る4コマ漫画を描く作家にTwitter上で注目が集まっている。

■悪魔の目的は「聞いてみただけ」鉄板ネタのずらしが面白い
Twitter上でオリジナルの4コマ漫画を投稿している、あくまでクマ(@akmd_kuma)さん。冒頭で紹介したのは、10月に公開された「聞くだけの悪魔」という作品だ。想像通りの展開なら悪魔との契約で超常の力を手にする流れなのに、悪魔がやっていたのは市場調査。ほしい・ほしくないの回答サンプルを集めているだけだったという脱力必至のオチだ。

同様に悪魔が登場する4コマ「不老不死」では、不老不死の薬を飲んでしまった女性と悪魔の掛け合いが描かれる。「億万長者にしてやろうか」と持ちかけ契約を結ぶ女性だが、悪魔は卑劣にも「代償に貴様の寿命を半分いただく」と後出し。だが女性は不老不死になっていたため、悪魔の営業成績(!?)も振りきれてしまったという結末。8月にTwitterに投稿された際には5万6000件を超えるいいねとともに、「不労不死じゃん」「インフレ起きるわ」「必勝パターンが完成した」と数々の反響が寄せられていた。

■「経験値ゼロ」からのスタートだった、社会人からの漫画制作
親しみやすさを感じる絵柄と、読者の意表を突くユニークな発想やドライなオチとの組み合わせが絶妙なあくまでクマさんの4コマ作品。紹介した漫画のほかにも、これまでにたびたびSNS上で注目を集めている。ウォーカープラスではあくまでクマさんに、4コマ漫画を描き始めたきっかけや制作の舞台裏をインタビューした。

――あくまでクマさんが4コマ漫画を描き始めたきっかけを教えてください。

「会社員として働き始めてから時間があっという間に過ぎていくことに恐ろしさを感じて『やりたいことをしよう』と思い始めたときに、一番やりたかったことが漫画だったので、それがきっかけで漫画を描き始めています。漫画を描くことそのものにはすごく興味があったのですが、ほとんど絵を描いたこともない経験値ゼロの状態だったので、いろいろと苦労しながらも描きたいという気持ちだけで続けてきたみたいです」

――4コマ漫画を選んだ理由はあったのでしょうか?

「4コマ漫画にしたのは、短くてもいいので完結したものを作ることが大事かなというのが理由です。普段からよく使っていたSNSがTwitterだったので、漫画を読んでもらうための投稿先としてそのまま使っています」

――ちなみに、4コマ以外の漫画も描かれたことはありますか?

「最初は短編漫画を描きたいという気持ちで描き始めていたのですが、ほとんど完成させることができてないですね。今もたまに短編漫画にも挑戦しようとしているのですが、4コマに比べると考えることが多くて途中で断念してしまいます。ですが描きたい気持ちはあるので、いつかは完成させることを目指しています」

――作品はどれも、かわいらしい絵柄とドライなギャグというギャップが面白いです。

「普段はインターネットやリアルな場での大喜利を趣味でやっているのですが、私自身の大喜利の回答は淡々としたところはあるので、ギャグの部分はその影響が大きいかと思っています。絵柄のほう可愛らしいと描いていて楽しいという気づきもあって、こういった絵柄になったと思ってますね。なのでギャップになっているのはあまり意識はせずに今の作風になったように思います」

――作品のアイデアはどんなところから考えられているのですか?

「基本的には日常生活で目にしたものとか耳にしたもので『これを題材にしたいものを描きたいなー』とか『ちょっと気になるなー』というものをメモして、漫画を描くときにそれを元に『どう展開させていったら面白いか』と考えてネタを作ってはいます。お題を元に回答を考えるような大喜利に近いと思ってます」

――4コマを描く上で意識している点を教えてください。

「特に意識しているのはテンポですね。4コマなので、サクッと読める内容にしたいと重視してます。テンポは主にセリフで決まるかなと思っていますので、セリフが長すぎないか、逆に削りすぎて伝わらない内容になってないか、というのを気をつけながら作ることが多いです」

――これまで描かれた中で、ご自身でお気に入りな作品はありますか?

「個人的に気に入ってるのは『合格発表』という4コマですね。はじめていいねが1万以上ついた漫画なのですが、この4コマ自体はそれまでと同じようなネタの作り方で描いていて、おそらく“This Man”(※いろいろな人の夢の中に現れる謎の人物という都市伝説)という題材が目に留まりやすくて反響があったのかなと思っています。今までのネタの作り方は間違ってなかったという手ごたえを感じたのもあって、かなり気に入ってます」

――今後の創作活動の目標や、やってみたいことなどがあれば教えてください。

「具体的な目標というのは今のところ立ててはいないのですが、今後も漫画をいろいろな方に読んでいただけるよう描き続けたいと考えていますね。あとは漫画の表現の幅をさらに広げたいので、インプットに力を入れたり、さまざまな題材にチャレンジしたりして、経験値を積んでレベルアップしていきたいと思っています」

取材協力:あくまでクマ(@akmd_kuma)

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