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夏祭りに幼なじみへ告白、「いいよ」と結ばれるも…。“ライバル”の片想いを描く漫画に「切ねぇーっ!!!」と涙

  • 2022年10月19日
  • Walkerplus

どれだけ相手のことを好きでいても、必ずしもその想いが報われるとは限らないのが恋愛作品の妙。幼なじみへの片想いを続けた男の子を描いた漫画に、Twitter上で「切ねぇーっ!!!」「泣けてくる」と反響が集まっている。

■片想いの幼馴染に10年越しの告白、けれど彼女が視線を向ける先は…。切ない恋物語
話題を呼んでいるのは、由田果(@ytkcchi)さんが2022年10月、Twitterに投稿した「俺が花火に勝てるとしたら」という作品だ。

ある夏祭りの夜。少年“旭(あさひ)”は、幼稚園からの幼馴染である少女“華(はな)”に告白しようと意気込んでいた。10年前、花火を見ている華に見惚れた旭。「10年後までに花火より俺に見惚れさせてやる」と、彼女を振り向かせるためにあらゆる面で血のにじむような努力を続け、ついにその日を迎えたのだ。

そうした決意を秘め、華と夏祭りを巡る旭だったが、実はもう1人連れ合いがいた。旭の親友でもう一人の幼馴染“大智(だいち)”だ。華と2人きりでの花火に誘い出すことができず、結局例年通り、幼なじみ3人組で祭りを訪れていたのだった。

この日のために2人分、すなわち自分と華の分の花火の有料観覧席を用意していた旭。大智がいては告白のシチュエーションが作れないとやきもきしていた旭に、大智は「せっかくだし2人で行ってきたら?」とうながす。その言葉に「じゃあわたし旭と2人でいくから!!」とムキになる華。旭は願ってもない状況に動揺しながらも、2人だけの夏祭りを巡る。

遊びに夢中になる中、その場にいない大智の話をすると「わたしは旭と2人でも楽しいよ!」とむくれる華。その様子に内心調子づく旭だったが、花火の打ち上げ時刻が近づく頃、華が出店に並んだお面に視線を向けているのを目撃する。

それは大智の好きなアニメのキャラクターのもの。旭はその様子を見て、華に「お前、俺と付き合えば?」と勢いで告白してしまう。それを受けた華の返事は「いいよ」。付き合ってもいいという華に、旭は「まじで…?」と、喜びよりも当惑が勝って――、というストーリーだ。

■「ライバルキャラ」をかっこよく。悲しいながら心打つ短編の出発点
華の視線の先には大智がいた。旭の10年に渡るひたむきな想いは成就しないという結末ながらも、大好きな華を思って微笑みを浮かべる旭の姿に、ユーザーからは6万件以上のいいねとともに、「あれ…目がぼやけて見えない…」「メンタルやられた」「せつねぇ…」と切なさに涙したという声が多く寄せられた。

作者の由田果さんは、2022年10月19日より「週刊少年サンデー」(小学館)にて『君と悪いことがしたい』の連載がスタートしたプロの漫画家。「俺が花火に勝てるとしたら」は、由田果さんが以前執筆し、第86回小学館新人コミック大賞少年部門で入選した作品だ。

由田果さんに「俺が花火に勝てるとしたら」の制作経緯について質問すると、「恋愛ものに登場する、恋が実らないライバルキャラのほうに魅力を感じることが多いので、そんなキャラクターがかっこよく見える話を描きたいと思いました」というのが本作の出発点だったという。

不器用ながら切実な想いを秘めた旭に感情移入してしまうのが本作の大きな魅力の1つ。由田果さんは旭の人物像について「頑張ってかっこつけてるけど上手くいってない。みたいな、隙を作って身近に感じてもらえるようにしました」と話し、そうした部分を届けられるよう「キャラクターの感情が伝わるように、表情には特に気を付けました」と当時意識したポイントを振り返る。

Twitterでの掲載に多くの反響が集まったことに「旭の今後の幸せを願ってくれている人がたくさんいて嬉しかったです」と喜びをのぞかせる由田果さん。

こうした反響の他、週刊少年サンデー上で『君と悪いことがしたい』の連載が始まるなど、着実に前進を続ける由田果さんは、「読んだ人の心に残って長く愛されるようなキャラクターを描けるようになりたいです。新連載『君と悪いことがしたい』では、そこに全力で挑戦していきたいと思ってます。ぜひ、多くの人に届いてほしいです!」と、漫画家としての今後の目標について教えてくれた。


取材協力:由田果(@ytkcchi)

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