
2022年7月22日より全国公開となった『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』。現在放送中のスーパー戦隊「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」(毎週日曜午前9時30分〜/テレビ朝日系)の劇場版作品だ。
人間の“欲望”から生まれるモンスター“ヒトツ鬼(き)”や謎の組織“脳人(ノート)”と戦うドンブラザーズたちが、なぜか少女漫画原作の映画に出演することになるというコメディ作品に仕上がっている。
そんな本作でドンブラザーズを演じる樋口幸平(ドンモモタロウ/桃井タロウ役)、別府由来(サルブラザー/猿原真一役)、志田こはく(オニシスター/鬼頭はるか役)、柊太朗(イヌブラザー/犬塚翼役)、鈴木浩文(キジブラザー/雉野つよし役)ら5人の座談会形式で話を聞いた。
■役と俳優の成長過程が見られるのが作品の醍醐味
――この取材の時点でテレビ放送は1クールが終わったくらいです。追加戦士も登場し、ひとつの区切りともいえるタイミングですが、視聴者には今後どのような展開を期待してもらいたいですか?
【志田こはく】先がわからないのは私たちも視聴者の皆さんと一緒なんです。だから、今後どうなっていくのか、楽しみにしながら見てくれたらいいなって。
【鈴木浩文】今まで謎だったことがどんどん解決して、同時に新しいイベントもドーンと起こるはず。ドンブラザーズの目的も明確になって、今まで出てきた要素が一カ所に収束していくエネルギーみたいなものがこれから出てくるので、そこでもう一回、エンジンがかかっていくのが後半戦の魅力だと思います。
【樋口幸平】殻を破った桃井タロウだったり、猿原真一だったり、みんなの今まで見えてこなかった性格や新しい部分がどんどん出てくるので、そこを楽しみにしていてほしいです。それに、役だけじゃなく、俳優としてもそれぞれが成長できていると思います。1年間の作品だからこそ、その成長過程を見られるという醍醐味も楽しんでいただきたいと思っています。
【別府由来】翼がどうやってみんなの輪の中に入ってくるのかなとか、雉野さんの奥さんのみほさんと翼の恋人の夏美さんが同一人物なのかという問題も、どう解決していくのか、個人的には気になってます。その結果次第で、仲が悪くなってしまうのも同じメンバーとしては嫌ですし。
【鈴木浩文】みほが絡んだ翼とつよしの話は、ストーリーの縦軸の1つだもんね。気になっている人も多いと思う。
【柊太朗】1クール終わったのに変身前の正体がメンバーにバレてないっていうのも、なかなかないことだと思うので、僕自身もプレッシャーというか責任感がありますね。みなさんが楽しみにしてくださっている分、その思いを背負ってリアクションをしないといけないなと。
【別府由来】あと、ジロウを含めて6人で集まる日がくることも楽しみだな。6人同時変身は、いつなのか。
【鈴木浩文】最終回でいいんじゃない(笑)。
【柊太朗】逆に新しいよね。
【鈴木浩文】翼の正体バレも最終回までわからなくていいと思う(笑)。
【柊太朗】「結局、誰だったんだろう?」って(笑)。
■劇場版「ドンブラザーズ」は歴代ファンにも刺さるメタ的要素も注目!
――テレビ本編ではシリアスなパートもあったりしますが、一方で劇場版はとことん楽しんで見られる内容になっていますよね。映画の撮影で印象的だったことなどを教えてください。
【柊太朗】僕とこはくちゃんのシーンで爆発があるんです。こはくちゃんはもう爆破を経験していたんですけど、僕はまだ一回もやったことがなかったので「どのくらいなんだろう?」ってちょっと軽く考えていたところもあって…。「ここでリアクションをすればいいのか」って感じで構えてたんですけど、想像を超えるくらいの爆音で普通に「うわっ!」ってなっちゃいました(笑)。
【鈴木浩文】柊太朗が出てたのね。
【柊太朗】本当にびっくりしちゃって。なので、このシーンって実はマジだったんだなって思いながら見てもらえたら(笑)。
【樋口幸平】いろいろあったからなぁ…。体育館の話はどう?
【志田こはく】いいと思います!
【樋口幸平】ゾンビから逃げるシーンで、すごくボロボロの体育館を全速力で走ったんですけど、本当に学生時代を思い出しました。
【鈴木浩文】学生かぁ…。
【別府由来】幸平は割と最近でしょ(笑)。
【鈴木浩文】ルームランナーで走ってるシーンがあるんですけど、いろいろな角度から撮るので何回も走らなきゃいけないんです。それで右脚を痛めました(笑)。僕はもう歳なので…。
【柊太朗】準備運動もしっかりやってたのにね。
【鈴木浩文】そう!一番念入りに体操したのに、俺だけが足をつってた…。作品の話をすると、コメディ映画ですけど、かなりメタ的な要素もあるので、そこも楽しんでもらえると思います。「そういうことを言っても大丈夫なの?」みたいな。
【樋口幸平】それは、歴代のシリーズを見てきた人にも刺さるんじゃないかと思います。
【志田こはく】私はラストシーンの撮影がすごくうれしくて!テレビシリーズでは絶対にそうならない、ってことが起こっているので楽しみにしてほしいです。
【別府由来】本編だとありえないことだもんね。
【鈴木浩文】あれは本当にお祭り感があった。
【別府由来】お祭りの話に繋げると、変身後の演出で台本にすごいことが書いてあったよね。
【4人】確かに!
【別府由来】完成したものをまだ見られていないので、そのシーンがどうなっているのかなっていうのが個人的にも楽しみですし、映画ならではの迫力がある演出になっているはずなので、そこを楽しみにしていただけたらいいなと思います。
【樋口幸平】「尺が足りない!」って思いました。こんなにおもしろいんだから、もっとやりたいね!って思うくらい充実した現場だったので、どんな作品になっているのか、ぜひ劇場で見ていただきたいです!
撮影=八木英里奈
取材・文=大谷和美
劇場版「リバイス・ドンブラザーズ」製作委員会
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