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キャンプ場徹底解剖!「有野実苑オートキャンプ場」(千葉県山武市)|収穫体験や農園レストラン、お風呂、クラフト体験…。楽しみ方自由自在のキャンプ泊が大人気!

  • 2022年8月5日
  • Walkerplus

緑豊かな森と農園に囲まれた「有野実苑(ありのみえん)オートキャンプ場」。首都圏からは車で約90分という好立地ながら、きれいな空気と四季折々に移ろう自然を間近に感じながら過ごせるとあって、一年を通して人気の高いキャンプ場だ。その人気の理由を知るべく、現地を取材した。

■【アクセス】都心から約90分、思い立ったらすぐ行ける好立地
「有野実苑オートキャンプ場」があるのは、千葉県山武市。東関東自動車道・酒々井(しすい)ICから約30分の距離。電車の場合、最寄りのJR八街駅から約8キロ、タクシーなら20分ほど、運賃は3000円前後で到着する。都心からのアクセスが便利なだけに、思い立った時に「明日、有野実苑に行こう」と気軽に利用できるのも大きな魅力。ちなみに、酒々井ICからの途中で食材を仕入れるなら、「ベイシアフードセンター八街店」が便利。キャンプ場からは車で15分ほどかかるので、事前に買い物してから向かうのがおすすめだ。
田んぼや畑が広がる土地を進んでいくと、「有野実苑オートキャンプ場」の看板が現れてくるので迷うことなく到着。受付のあるセンターハウス前には、その日の朝、収穫したばかりの野菜や果実が並び、とてもにぎやか。野菜や果実の収獲体験も行っているので、センターハウスで、今日は何が収獲できるのか聞いてみるのもいい。
センターハウス前に並ぶ木の人形たちを発見。一体何かを受付で尋ねてみると、キャンプ場を守ってくれる木の妖精“コッフェルくん”だという。なんともかわいらしく、ゲストを迎えてくれる。
ほかにも、センターハウスには飲み物や採れたて野菜、地元産の食材、キャンプ用品、虫取り網まで販売。シェラカップやスパイスなどのオリジナル商品も並んでいる。

■【コンセプト】造園業からキャンプ場へ。手作りの森が快適なキャンプを叶える
「有野実苑オートキャンプ場」は、関東エリアでは指折りの人気スポットだ。オープンしてから29年が経つと話してくれたのは、代表の鈴木章浩さん。
「もともとこの地で農業を行っていましたが、梨の果樹園や造園業を経てキャンプ場を始めました。ですがこの場所は、山なし・川なし・海なしと、キャンプ場としての魅力は“ないない尽くし”。あるのは梨の木だけで、アピールできることといえば、都心からのアクセスがよいことと、千葉の穏やかな気候の中で、安心してキャンプができることぐらいでした」
「何もない」を逆手にとって鈴木さんらが作ったキャンプ場は、自然を感じられながらもとにかく快適。造園業の技術を生かした場内には、サクラやモミジ、クヌギ、ナラ、杉など、さまざまな種類の木々が植えられている。
「場内の木々は、1本ずつ植えて大切に育ててきたもの。今ではすっかり“森”になりました。落葉樹が多いので夏は木々が生い茂り、その下を風が通るので周囲よりも3度くらい涼しい環境を作り出してくれます。反対に冬には葉が落ちて陽がよく当たり、暖か。冬のキャンプもつらくありません。春のサクラや11月下旬からの紅葉を独占できるのも、ここでのキャンプの醍醐味です」

鈴木さんが、ぜひ体験してほしいと勧めるのは、野菜や果実の収穫体験だという。
「春にはタケノコ、初夏にはブルーベリーやタマネギ、そら豆、夏にはトマトやキュウリ、トウモロコシ、ズッキーニ、秋には落花生、冬にはいちごなど、年間を通して20~30種類を収穫できます。畑で採った旬のものをその場で食べてほしいですね」と鈴木さん。
■【キャンプサイト】家族で、2人で、ソロでも。プライベート感が高く満足度◎
「オートキャンプサイト」は、ソロサイトを除き、すべて車での乗り入れOK。隣を気にすることなく快適にキャンプを楽しんでもらえるようにと、多くの木々を植えてサイトごとに区切りを設け、プライベート感を大切にした造りになっている。通常のオートキャンプサイトのほか、広めのサイトにテラスが付いた「キャンパーズテラスサイト」や、テント1張り+シェッド(小屋)に、ハンモックの設置が可能な「キャンパーズシェッドサイト」、冬期は薪ストーブが使える「ログキャビン」と、気分に合わせてさまざまなタイプのサイトを選べる。

ソロサイトは、センターハウスより少し離れたエリアにあり、車の乗り入れはできないが、ここのみ直火OK。あらかじめ石組のかまどが据え付けられているので、薪をくべるだけでワイルドな焚き火を楽しめる。サイト全体が谷底に位置しているため、風が遮られやすく、焚き火の大敵である風もあまり気にならないそうだ。全5サイトあるが、各サイト間は距離が離れており、隣のサイトの様子がほぼ気にならないのもいい。

ログキャビンは、6畳+屋根付きテラスで、1家族5人まで利用できる。冬期は薪ストーブを使うことができるのも人気。テラスには、4人用のベンチ&テーブルセットがあるが、寝具や食器の用意はないので、持参する必要がある。

場内には、キャンピングトレーラーのモーターホームプール(駐車場)もあり、既定の月極料金でキャンピングトレーラーを保管してもらうことができる(※現在は満車のため新規受付はなし)。単に駐車場として使ってもらうだけでなく、この場でもキャンプを楽しんでもらおうと、広めのスペースを確保。利用者の満足度も高いのだとか。

■【おすすめポイント】収穫体験や農園レストラン、安心安全な野菜を五感で堪能
野菜や果実を自分で収穫する喜びや、それを調理して食べる楽しみを体験できると人気が高いのが、畑での収穫体験。採れた野菜はサイトに持ち帰り、サラダを作ったり、焚き火で丸焼きにしたり、採れたてならではのフレッシュなおいしさを実感できる。子供の食育にもなると好評だ。
4~5月はタケノコの収穫期。掘りたてのタケノコをそのまま焚き火で40分ほど丸焼きにすると、アクも感じず、おいしく食べられるのだそう。秋の落花生のシーズンには、収穫後すぐに落花生を茹でて食べるのが人気だとか。タケノコや落花生のシーズンになると、「今年もまたあの味を」というリピーターも多いという。

キャンプ場の一画にあるのが、「農園リストランテ ヴェルデューレ リッコ」。キャンプ場にレストランとは意外だが、その理由を代表の鈴木さんに尋ねると、「ここはキャンプ場ですが、おいしいものが採れる環境がある。それならば、採れたてのおいしさを味わうことのできる場所があってもいいのでは」と、レストランを始めたのだとか。今ではキャンプに来たついでに立ち寄る人はもちろん、食事目当てにわざわざ訪れる人も多い。
木の優しい温もりを生かした空間は、まるで山小屋のような雰囲気。店内では、敷地内で採れる新鮮野菜をたっぷり使ったピッツァやパスタ、地元の牧場から仕入れた肉を使ったスキレット料理など、アウトドアテイストを取り入れた創作イタリアンを味わえる。
自慢のランチは、生パスタやピッツァ、スキレットを使ったグリル料理などのセットが基本で、前菜とドリンク、デザート付き。どの料理も、敷地内で作る無農薬野菜や地元産食材にこだわったものばかりだ。パスタセットは、シェフ自慢の3種類から選ぶスタイルで、パスタはもちもち食感の生麺を使用。
ナポリピッツァのセット(2700円)は、ピッツァ3種類から選ぶことができ、こちらも前菜、ドリンク、デザート付き。ピッツァのみ単品で注文の場合は1600円で、持ち帰り(箱代+100円)も可能なので、キャンプサイトで食べる人もいるそう。
■【楽しみ方】竹馬や木登り、クラフト体験など、家族で遊べるコンテンツが満載!
小さな子供から小学生高学年ぐらいまで、それぞれの成長段階にあった遊びを自然の中で楽しめるのも同キャンプ場の人気の理由の一つ。敷地内には、竹馬やバスケットゴール、スラックライン(日によって異なる)などの遊具が設置された「子供広場」や、モノ作りを体験できる「クラフト広場」などを常設。夏場は子供用のプールも登場する。ほかにも、虫取りをしたり、植物観察をしたり、普段はできない経験がめじろ押しだ。週末には、各種ワークショップが開催されたり、ベーグルやスイーツなどの販売店がお目見えすることも。

夜には、焚き火を眺めながらの星空観察もおすすめ。消灯は22時30分なので、それまでの間、いつもとは違ったアウトドアならではの夜の過ごし方を楽しみたい。

■【ユーティリティ】共有設備が充実。キャンプ利用客限定の露天風呂も
場内には、各所に炊事場があり、自然に優しい洗剤が備え付けてある。お湯が使えるシンクもあるので、寒い季節には助かること間違いなし。BBQグリル、焚き火台、網、鉄板は環境への配慮から自宅での洗浄を推奨しているので、持ち帰ってから手入れしよう。
トイレも各所に設置されており、すべて洋式トイレで、清潔に保たれている。お風呂場近くのトイレには、子供用便座が完備されているタイプもあり、小さな子連れキャンパーにも優しい。

こちらを訪れるキャンパーたちの間で、とりわけ人気が高いのがお風呂。男女別の露天風呂と予約制の家族風呂があり、まるで旅館にでも来たかと錯覚しそうなこだわりの空間だ。露天風呂(15:00~22:00)は中学生以上600円、小学生以下500円。希望者は、当日センターハウスでお風呂券の購入が必要(先着順)。タオルの用意はないので、忘れずに持参しよう。
貸切露天風呂は、「和(なごみ)」と「楽(らく)」の2つ。当日12時からセンターハウスで受付開始。週末など、希望者が多い場合は抽選に。2名まで2200円、3~5名2800円(利用は各40分)。貸切露天風呂には、子供が遊べるおもちゃも置いてあり、家族みんなで楽しく入浴できそうだ。
サッと汗を流したい時には、シャワーが便利。2つあるシャワー室は脱衣所も含め、ゆったりとした空間を確保。着替えやタオルを置ける籠も用意されていて快適に使える。

お風呂近くに立つサニタリーハウスには、ドライヤー備え付けの洗面台があり、無料で利用できるのもうれしい配慮だ。洗濯機と乾燥機も利用できるので、連泊の際にも便利。
ゴミ置き場は1カ所。しっかり分別して、時間を守って出すのがルール。網などのキャンプ用品は捨てられないので、持ち帰りを。

犬連れキャンパーにうれしいのが、小型・中型犬用のドッグラン(10×15メートル・フェンス高さ1.5メートル)があること。愛犬をノーリードで自由に遊ばせることができる。

旬の野菜や果実の収穫体験、クラフトショップやマルシェなどのイベント、こだわりの露天風呂、地元食材をふんだんに使った農園レストランなど、キャンプをしながらさまざまな体験ができる「有野実苑オートキャンプ場」。高規格なキャンプ場だからこそ、「おいしい野菜を収穫する」「森の中でとことんのんびりする」「ランチは農園レストランでちょっぴり贅沢に」など、自分なりの過ごし方を決めて訪れるのがよさそうだ。


取材・文=寳田真由美(オフィス・エム)、水島彩恵

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