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【漫画】息子の知的障がいを認めるのが怖く、ためらった療育手帳の申請。思い切って取得してみたら/自閉症育児奮闘記

  • 2022年8月2日
  • Walkerplus

コミックエッセイ「自閉症育児奮闘記~今できること」は、シングルマザーのまるさん(@shishishishimr)と、発達障がいと診断された幼い息子・リュウくんの日常を描いた作品だ。ただでさえ大変な初めての育児に加え、息子の成長への不安や戸惑い、悩みが描かれ共感を呼んでいる。また、そんな親の苦しみをよそに、ゆっくりと確かに成長していく息子の姿も微笑ましい。今回は、療育手帳を申請・取得したときの話を取り上げる。

まるさんは、療育手帳の取得を申請することに決めた。療育手帳とは知的障がい者に交付され、福祉や民間のサービス・優遇措置を受けることができる。医師の診断書が必要と思い込んでいたため、不要と知って驚くまるさん。ただし、面談が必要だ。

リュウくんは中度寄りの軽度知的障がいで、2才手前くらいの知能という結果が出た。「簡単なやりとりなども難しいことはわかっていたので、『やっぱりできないよねぇ』と思いながら(検査を)見守っていました」とまるさん。

手帳が交付されるということは、リュウくんの知的障がいを認めることになる。複雑な心境だが、リュウくんの毎日に手帳の存在が役立ってくれれば…。

■多動な息子が行列に並ばなくても済んで助かる
療育手帳を申請したことについては、「きちんと調べたわけではありませんでした。なんとなく手帳の福祉サービス(施設の割引など)について聞いたことがあり、息子と出かけることが多いので『使えたらいいなぁ』くらいの気持ち」だったという。「手帳の所持=息子の障がいを認めてしまうというイメージがあったので、その頃は申請を少し躊躇していました」

交付された今では、おでかけなどで活用している。「行く先々で手帳が使えることが多く、息子と出かける楽しみにもなるので、取ってよかった」とまるさん。

「主に公共施設で割引してもらったり、遊園地などのアトラクションの列に並ばず別の場所で待って入れたりします。息子は多動のため、列に長時間並ぶことができないので本当に助かります。せっかく入ったのに『嫌だ』と泣かれてすぐに退散することもたまにありますが、こんなふうに割引や列に長時間並ばなくてもいい制度があると、息子に振り回されて楽しめなくても『まぁいいか』と気持ちに余裕ができます」。最初は申請をためらっていた療育手帳が、効果的に役に立っているようだ。

※療育手帳のサービスの内容は、自治体によって異なります。漫画および記事では、まるさんの居住自治体のケースについて説明しています

取材・文=折笠隆

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