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【漫画】あぁ、もう消えたい…「どろどろ~どば~」「この生温かい感触は…」生理のピンチを救われた実話に心温まる

  • 2022年4月8日
  • Walkerplus

フリーランスのライターとして活躍している福岡在住の仁田茜(@nickey_FUK)さん。情報誌や企業会員誌などの記事制作をする傍ら、好きが高じてイラストや漫画も描いている。最近では、日常から「ひっと出た(はみ出した)」気になる出来事を漫画で紹介したブログ『ニッキーの「何かひっと出とるよ」』が女性を中心に共感を得て、注目を浴びている。今回は、そんな仁田さんに、漫画に描かれた実体験のエピソードなどについて話を伺った。


――「寿司屋のあの御方」は、女性だったら誰しも共感できる内容で、あの「あ!」という嫌な瞬間には覚えがあります。なかなか失敗談を書きづらい内容だったかと思いますが、あえて描かれた理由を教えてください。

シンプルに、困り果てていたとき、見知らぬ人の優しさに助けられた感動をどこかに残しておきたいと思ったことがきっかけです。直後だと自分の失敗談を描くことに抵抗があったかもしれませんが、実際はだいぶ前の出来事だったので、描くにあたって特に恥ずかしさはありませんでした。

生理って本当に人それぞれですよね。例えば、生理痛がひどくて休みたいと言う人に「生理くらいで大げさな」と否定的に反応してしまう方は、まだまだ性別問わずにいると思います。「生理が重い人もいるんだな、大変なんだな」ということを多くの人に認識してもらえればうれしいです。

――仁田さんはブログ内でご自身の「過多月経」について触れられており、漫画という形でわかりやすく「子宮全摘が決まるまで」の流れを描かれていますね。こちらの漫画について紹介していただけますか?

私は5年ほど前に子宮全摘手術を受けているのですが、その体験談をどなたにでも読める形でまとめておこうかなと思い、描き始めました。最近になって、友人知人から「私も子宮を取ることになりそう(または、子宮を取る友達がいるから)、参考までにどんな風だったか教えてほしい」という相談が何度か寄せられたこともきっかけです。

振り返ってみると、子宮全摘が決まった頃の私の頭のなかでは「これから私の人生どうなるんだろう?」という不安がぐるぐるしていて、ネットで経験談を探し回っていた記憶があります。もし同じように不安に思われている方がいらっしゃれば、ひとつの参考になればうれしいです。

「子宮全摘が決まるまで」はまだ導入部分で、このあと通院中のこと、入院中のこと、手術のこと、術後から現在のことまで描きたいと思っています。力不足でなかなか進まないのですが、覚えているうちに(笑)一通り。

当時は辛いことだけでなく、驚きや「なにこれ!」と思えるような面白い出来事もかなりたくさんあったので、悲しい、辛い、だけでなく、クスリと笑ってもらえるような話になると思います

――「過多月経」で悩まれている方へひと言お願いいたします。

生理の出血が多いと、本当に大変ですよね。私も学校で、職場で、いろいろと大変でした。貧血も辛いですよね。他の病気が潜んでいることもあると思うので、ちょっと多いんじゃないかなと違和感があったら、軽く考えず、クリニックの受診をお勧めします!自分の意思ですぐ受診できない事情がある方は、まず入り口としてメールや電話で無料で相談に乗ってくれる医療機関を頼るのもいいと思います。

それから私が経験者として伝えたいのは、誰かに何か言われても、「生理がちょっと重いくらいで落ち込む自分は弱い、甘えてる」とは絶対思わないでほしいということです。辛いものは辛いですよね。「辛い、嫌だ」って声に出して、助けてくれる人を素直に頼っていいよ‼と言いたいです。

私が子宮を取ることになったとき、良かれと思って「世の中にはもっと大病で子宮を取らざるを得ない人や、分娩で生きるか死ぬかの瀬戸際で子宮を取ることになった人もたくさんいる、あなたなんて幸せよ」と言ってくれる人がいて、「あ〜本当にそうだな、私くらいで辛いって言っちゃいけないな」と思い込んでしまった時期がありました。でも結局、辛さを人と比べて我慢するやり方は私の場合うまく行きませんでした、「私は今、辛いんだ」と認めることでモヤモヤも消化できました。

生理の話に限らず、パワハラや性被害なども同じだと思います。世の中がもっと、人と比べて我慢しなくていい、「辛い!」と言いやすい、みんながお互い助け合える雰囲気になることを願います。そして私自身も、この寿司屋の店員さんのように、困っている人にとっさに手を差し伸べられる人になりたいなと思います。

――最後に、今後どのような活動をしていきたいですか?

取材・体験した内容をコミックエッセイにする仕事をやってみたいです!普段ライターとして、「有識者に伺った内容を、噛み砕いて再構成して、その情報を必要としている人に伝える」という作業をやることが多いのですが、どんなに平易に書いたつもりでも、そもそも文字だけでビッシリ書いてあると「難しそう」と敬遠する方も多く、手に取ってすらもらえないこともあります。

漫画だと、真面目なテーマでも「難しそう」というハードルが低いし、砕けたスタイルにできるのが、いいなと思っています。私は人を笑わすのが好きなので、そういう要素もふんだんに盛り込みつつ、面白く読んでいるうちにいつの間にか知識が得られた、悩み解決の糸口が見つかった、といったような作品に関われたらいいなと思います。

昨年、元プロ野球選手の藤川球児さんの奥さまでいらっしゃる藤川英子さんが、ご家族の偏食克服のために奮闘されてきた半生を描いたお料理コミックエッセイ『藤川家のごはん』の漫画制作を担当させていただいた中で、そう思うようになりました。各媒体のご担当者さま、私のやりたいことにマッチするような企画があれば、お声がけよろしくお願いいたします!ふだんブログやSNSで書き殴っている絵よりはもう少しクオリティを上げてご協力します(笑)。

今回紹介した「寿司屋のあの御方」以外にも、女性特有の悩みや家族の話など「そうそう!」「あるある!」と共感できる話がたくさんアップされている『ニッキーの「何かひっと出とるよ」』。今後の漫画にもぜひ注目したい。

取材協力:仁田茜(@nickey_FUK)

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