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東京メトロが東京2020大会で得たレガシーとは?“混雑の見える化”を大会対応から新型コロナ対応に!

  • 2021年12月21日
  • Walkerplus

東京2020オリンピック・パラリンピックを支えたパートナー企業の“知られざる裏側”を紹介する動画『THE BACKGROUND』に、東京メトロが登場。東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて策定した「東京メトロ“魅力発信”プロジェクト」とは?東京メトロ オリンピック・パラリンピック推進室の脇田和慶氏が、知られざる舞台裏、そして本大会で得た知見を元に描く未来像について語った。

■“安心”に向けた取り組みは「みなさんがいないところで出来上がっていったと思います」

都内を中心に180駅、9路線を運行する東京メトロは、日々の列車運行の裏で、東京2020大会に向けてさまざまな準備を進めてきた。これが、2014年9月にスタートした「東京メトロ“魅力発信”プロジェクト」だ。

この取り組みについて脇田氏は「このプロジェクトには『世界トップレベルの安心でお出迎え』『地下鉄をわかりやすく快適に』『沿線地域との連携、東京を楽しく』という3つのキーワードがありました」と説明する。

まず“安心”については、大会開催に向けてホームドアやエレベーターの整備を急ピッチで進めてきた。脇田氏は「終電後に作業をしていましたので、みなさんがいないところで出来上がっていったと思います」と当時の状況を説明する。また、その“安心”を高めるための新たな取り組みとして、shikAI(シカイ)というサービスも導入。「視覚に障害をお持ちの方への新たなサービス、shikAIというものがあり、これは点字ブロックに設置されたQRコードをスマホのカメラで読み取ることで、駅構内の移動ルートを音声で案内するシステムです」と脇田氏。これまでの点字ブロックだけでなく、音声ナビも追加することで利用者の利便性を高めたのだ。

■“快適”のために多言語対応に注力「自動券売機は7カ国語に対応」

“快適”の点では「1964年の前回の東京大会当時も、特別案内所の設置や駅員の英語研修を進めましたが、今回も多言語対応に力を入れました」と脇田氏。それが新型券売機の導入だ。最終的に自動券売機は日本語・英語・中国語・韓国語・タイ語・フランス語・スペイン語の7カ国語に対応した。

また、大会を盛り上げるために、「JR東日本さん、アシックスさんなどと協業して、いろいろな施策を実施した」と脇田氏は言う。

「JR東日本さんとは、オリンピック・パラリンピックの全競技(55競技)の魅力を伝える施策を行いました。アシックスさんとは、オリンピック・パラリンピックに参加するアスリートの方に出ていただいて、当社の駅でのマナーを啓発する取り組みも行いました」

東京メトロには車いすフェンシングの安直樹選手が所属しており、安選手と一緒に車いすフェンシングの体験ができる体験会も開催した。脇田氏は「パラリンピックの楽しさ、パラアスリートの凄さ、その魅力に気づいていただけた競技体験会になったと思います」と評価する。

■東京2020大会は無観客となったが、大会に向けた東京メトロの取り組みは今後につながっていく

また、東京メトロはTDM(Travel Demand Management)にも取り組んだ。そのひとつが混雑状況の“見える化”だ。「これは混雑をマネジメントしていくため、東京都交通局さんと共同して、どの駅がどの時間、どれだけ混むのか公表をしたり、具体的に駅のどの箇所が混むのか、混雑状況の発信を行なっていました」と脇田氏。

結果的には、東京2020大会そのものは無観客となったが、この取り組みは今後に大いにつながっていくと、脇田氏はまとめる。「当初は開催期間中の“混雑の見える化”という取り組みでしたが、現在は新型コロナウイルスの感染対策・密対策という観点から、混雑を緩和していこうという流れがあるので、そういった観点からこれまで積み上げたレガシーは、今後知見としていかせるのではないかなと思っています」

映像提供:NewsPicks Studios 
素材提供:東京メトロ

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