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カッコイイも作れる!メンズメイクを伝授する「イケメン製作所」がビジネスマンの救世主となった理由

  • 2021年9月14日
  • Walkerplus

「メイクは女性のもの」という考えは、すでに過去のもの。ここ数年、男性がメイクをする「メンズメイク」が流行しており、さまざまな化粧品ブランドから男性用のスキンケアやメイク用品が次々と販売されている。

アイプチで二重まぶたにしたりコンシーラーでクマを隠したり、脱毛をしてみたり。10~20代男性の間では浸透してきた文化だが、最近は特に30〜50代を中心にメンズメイクが人気上昇中。なかでもビジネスマンたちに、身だしなみの一環としての「バレないメイク」が流行している。

今回はメンズメイクサロン「イケメン製作所」の創業者である手塚拓海さんに、なぜメンズメイクが流行しているのかを聞いた。第一線で活躍したいビジネスマンは必見!

■「自分がなりたい顔」を求めて
もともとメンズ専門の美容クリニックを経営していた手塚さん。「美容整形の前に、自分がなりたい顔を知る必要がある」と考え、クリニックを売却してメンズメイク専門のサロンを始めた。

だがサロンを始めるや否や、周囲の友人たちから「メンズのメイクだけは絶対に流行らない」と言われてしまったそう。それでも男性の美意識の高まりについて確信を持っていた手塚さんは、SNSでの自撮り投稿など自分の顔を積極的にネットで公開することが広まっている状況を見て、メンズメイクの必要性を強く感じたという。

「男性は女性に比べて自分の顔を客観的に見る機会が少ないので、スマホの自撮りなどで自分の顔を見る機会は、男性の美意識を大きく変容させたように感じます。特に2020年以降のコロナ禍で普及したリモートワークが美意識の高まりを促進したように思います」

現在、メンズメイクサロン「イケメン製作所」には年間2万人もの希望者が訪れ、メンズメイクは大人気のサービスに成長。サロンに通ってからは自分でメイクを行う男性も増えているという。

■ポイントは「メイクしてる感のないメイク」
「メイク」と聞けば、派手なリップをつけたり、くっきりとアイラインを引いたりするイメージを持つ人も少なくないだろう。しかしほとんどの男性が希望するのは「バレないメイク」。

ヒゲやニキビ跡などのコンプレックスを可能なかぎりカバーし、“メイクをしていると思わせない技術”が「イケメン製作所」の最大のセールスポイントだ。手塚さんは「劇的に見た目を変えたい人というのは、実はそれほど多くないんです」と話す。

「私たちも常日頃からメイクの技術を磨き、時には美容整形級のメイクをすることもあります。ですがお客さまは『アプリでフィルター加工をした程度』の仕上がりを希望される方が多く、実際の仕上がりもそのようなケースが多いです。そのため“メイクしてる感”を感じさせないメイクが主流です」

■ビジネスマンに大人気!メンズメイクが流行するワケ
サロンに来る男性たちが「バレないメイク」を希望する理由は、彼らの多くがメイクを“仕事のための身だしなみ”と考えているからだ。手塚さんが2017年に「イケメン製作所」を創業した当時の顧客は、主に「モテ」を求めた20代前半の大学生たちだった。

しかし2018年後半からは30代のビジネスマンが増え始め、その後リモートワークやオンライン会議の増加によって40代や50代の男性の割合が増えていったそうだ。

「現在のお客様の年齢層は、20代以下が20%、20~30代が50%、40代以上が30%という割合です。職業の偏りは特になく、システムエンジニアなどの内勤の方から営業職の方までさまざま。共通点があるとすれば、40代以上の顧客のおよそ半分が年収800万円以上と、所得が高い傾向にある点です。ルックスがビジネスに影響していることを自覚している方は、仕事の能力が高いのかもしれないと思いました」

オンライン会議で自分の顔が画面に映ることも多くなり、自分の顔を見ることが圧倒的に増える今の生活。それが30〜50代のビジネスマンたちにメンズメイクが流行るきっかけとなった。

■「バレないメイク」でこっそりイケメンに!
コロナ禍で一気に需要が増したメンズメイク市場。手塚さんは今後も、アプリでフィルター加工をした程度の変化を目指すメイクがさらに進化し、ビジネスマンや自分を発信する人たちを中心に広がっていくのではないかと予想している。

「男性はスキンケアや眉毛カット、BBクリームなどでのベースメイクが主なメイクになると感じています。男性はメイクにおいてロジックや理屈を重視する傾向が強いように感じるので、これまでのアーティスト的な発想が強かったメイク業界に対して新しい変化を生み出していくのではと期待しています。男性向けのメイクの考え方が発展していく過程で、女性向けのメイク市場にも大きな変化をもたらすのではないでしょうか」

これまで、“男性はメイクしないもの”として考えられていたが、「バレないメイク」などといった男性目線での技術や考え方が発展することで、メイク業界全体に変化が起こるかもしれない。

■時代の先駆け!「イケメン製作所」の今後
最後に、今やメンズメイク市場の風雲児となった手塚さんに「イケメン製作所」の今後について聞いた。

「イケメン製作所は現在は1店舗ですが、将来的には3年で50店舗まで拡大させる計画です。日本中の男性が『ここぞ!』というときにメイクをして、素晴らしい結果や思い出を作っていただけるようなサービスを展開していきたいと思っています。また、お客様からオリジナルコスメの販売のご希望を多くいただいております。少しずつ、本当に良いものを作り、焦らずにリリースしていきたいと思います」

今後もさらなる発展を遂げるであろうメンズメイク。「イケメン製作所」はこれまで以上に多くのイケメンをどんどん輩出していくだろう。メンズメイクが一般的となり、日本中がイケメンであふれる日もそう遠くない⁉

取材・文=福井求

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