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【漫画】「両手に乗るもの」でしりとり!?元お笑い芸人が描く、漫才のようなギャグ漫画がSNSで話題に

  • 2021年10月8日
  • Walkerplus

日常で見かける風景を斜め上の視点から切り取った漫画を描く、元お笑い芸人の小山コータローさん(@MG_kotaro)。数コマの短いストーリーのなかで、時にはブラックユーモアを、時にはじんわりと心あたたまる物語を展開している。

その独特な切り口と、少し考えさせられるような漫画がSNSで人気上昇中。今回は小山さんに、制作秘話や漫画家になったきっかけを聞いた。

■芸人から漫画家に。「その過程ごと楽しんで」
小山さんが漫画を描き始めたのは3年前で、当時31歳だった。『だがしかし』(コトヤマ/小学館)という人気漫画の原画展を見に行き、「こんな絵を描きたい」という思いからイラストを描き始めたことがきっかけだそう。

年齢を重ねれば重ねるほど、新しいことにチャレンジするのが難しくなるもの。だが小山さんは持ち前の思い切りの良さとチャレンジ精神で、漫画投稿サービスを探し、絵の練習も兼ねてギャグ漫画を描き始めた。

「お笑いが大好きで漫才やコントはたくさん見てきたので、自分に描けるものといえばギャグ漫画しかなかったです」

ほぼ毎日、TwitterやInstagramに漫画を投稿している小山さん。なぜSNSで漫画を発信することになったのだろうか。

「イラストを描くと決めてからは、『“31歳の男が絵を描き始めて上手くなっていく過程”を見せられたらおもしろいかな』と思いながらやっていました。なので日々のSNSの投稿では、その視点からも楽しんでもらえたらと。いつのまにかギャグ漫画を描くことが軸になっちゃいましたけど(笑)」

■まるで漫才のような会話劇にハマる人続出!
小山さんの漫画は、小山さん自身が実際に体験したことや日常の出来事が土台になっている。思わぬ視点から日常の1シーンを切り取り、登場人物の会話劇で繰り広げられるのが作品の特徴。そのためなかなかオチが想像できず、短いながらもワクワクさせられる作風となっている。

「会話劇が好きなので“漫画じゃないと成立しないもの”よりも、実際にこういう会話をしてる人がいてもちゃんとおもしろくなるように描くことを意識しています」

数ある作品のなかでもSNSで話題となった『限定しりとり』という作品は、普通のしりとりに“縛り”を付けて少し難易度を高めた遊び。2人の登場人物の会話がテンポよく繰り広げられており、まるで漫才を見ているような感覚になる。

この作品がバズった要因として、小山さんは「わかりやすい作品だったから受け入れられたのではないか」と話す。実際にありそうな会話作りを意識していることから、そのリアリティがおもしろさに拍車をかけている。

ほかにも小山さんがお気に入りとして挙げたのは、『アンチウォーター』や『ファスナー公園』という作品。どちらも登場人物が1人で会話はほとんどないが、思わずクスッと笑えたり、「なるほど」と納得してしまうような作品だ。

■「おもしろい」ではなく「おもしろいような気がする」
追求しているのは、未開拓のおもしろさ。他にはない小山さんの漫画の魅力は、その思いから生まれているようだ。

「『創作』って大きく分けると、伝統的にあるものを磨き上げるか、ないものを創るかだと思うんです。僕は極力、手垢がついてないところを触ったほうが勝算があると思っていて。なので『おもしろい』とわかりきっているものじゃなくて『おもしろいような気がする』くらいのものを創るようにしています」

今後やってみたいこと聞いてみると、「おもしろければなんでもやりたいですが、アニメ化ですね、アニメ化!声優もやりたいです」と思わぬ返答も。

元お笑い芸人ゆえの好奇心か、幅広いジャンルに意欲を見せる小山さん。作者自ら声優として登場するという異例のアニメが、実現する日もそう遠くないかもしれない。

取材・文=織田繭

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