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「ダサかわいい」スーパー玉出のエコバッグ。人気の秘密を本社へ直撃!

  • 2021年4月1日
  • Walkerplus

大阪のディープなエリアに店を構えながら、今や全国的にその名を知られる「スーパー玉出(たまで)」。大阪府下に42店、兵庫県に1店の計43店舗を展開。激安商品を多数繰り出すエンターテイメント性の高い24時間営業(一部店舗を除く)のローカルスーパーだが、全国的な認知を絶対的なものにした最大の要因は「ダサかわいい」とSNSで話題となった派手な「エコバッグ」だろう。10店舗限定販売でその店に行かねば入手できないとあって、レアな大阪土産として注目を浴びている。

今回は、スーパー玉出の本社に突撃!初代モデルを作った営業企画部の企画部長・工藤文子さんと取締役の國枝尚隆さんに、製作秘話やバッグに込めた思いなどを聞いてみた。

■派手!おもしろい!使いやすい!主婦目線と「玉出らしさ」を重視
初めてスーパー玉出のエコバッグが登場したのが2019年5月。「2020年7月から始まるレジ袋有料化を告知する目的で作り、最初は無償で配りました」と國枝さん。すると、黄色の生地に真っ赤なロゴ、シンプルで大胆なデザインが「ダサかわいい!」とたちまちSNSで話題となった。

初代のエコバッグ作りを担当した工藤さんは北海道出身。入社するまでスーパー玉出の存在をまったく知らなかったという。「でも、この会社にかかわるようになってから、『おもしろいことをやるスーパー』が玉出らしさだなと思うようになりました。派手な色使いと大きなロゴでにぎやかなデザインを目指しました」と開発当時を振り返った。

サイズや持ち手の長さなど細かな部分は「主婦の目線で厳しくチェック」したそうだ。マチが広くてたっぷり大容量。手で持った時のサイズ感も大きすぎず小さすぎず、とても心地よい。

「マチを大きくしたのは、当社の人気商品であるお弁当がピタッとはまるサイズにしたかったからです。せっかく買ったのに斜めになったりひっくり返ったりしては、せっかくのお弁当が台無しですから」と工藤さん。

さらに「取っ手の長さも、肩にかけてちょうどいい感覚にしたいと何度も微調整。ロゴの大きさも私が書いた手書きのイラストを元に、納得いくまで整えてもらいました」とこだわりを詰め込んだ。「私としては自信作でした。このエコバッグを持って電車に乗ったら視線が集まったので、話題になってくれたらいいなと思いましたね。素材は不織布ですが、丈夫さを出すために表面をコーティングしたので、つややかな光沢がある。だからとにかく目立つんです」とうれしそうに笑った。

■2021年2月に登場した3代目は丈夫さがパワーアップ!
初代の配布が完了したのち、2019年12月に2代目が誕生。こちらは赤の不織布素材で折り畳みも楽にできるタイプだ。「2代目は2020年の6月まで無料配布、レジ袋の有料化に伴い、7月からは有料販売となりました」と國枝さん。「赤を配布しているころから、黄色のエコバッグをまた出してほしいという声があり、2021年2月より、黄色いエコバッグを復活させたんです」。

3代目のエコバッグは、初代と見た目は同じだが、細部にマイナーチェンジをほどこした。
「これまで持ち手部分は圧着してあるだけだったので、重いものを入れると取れやすかったのですが、3代目はこの部分を縫い付けてはがれにくくしました。併せて側面の口部分も補強して、さらに丈夫になったんですよ」。

■リメイクする人やDJバッグなど使い方はいろいろ!
派手でインパクト大のこのエコバッグはSNSで話題となり「若者向けのファッション誌が「『ダサかわいいエコバッグ』として取り上げてくれたんです。すると大きな反響があり、1日に2000枚以上売れた時もありました」と國枝さんは当時を振り返る。

エコバッグとして使うほか、自分でリュックにリメイクした人や、DJがレコードを運ぶのにちょうどいい!とつぶやいたり「葬儀のあと、骨壺を運ぶのに大変重宝しました」という声まであったと、活用の幅広さにびっくりしたそうだ。國枝さんは「骨壺には驚きましたが、それでも使われ方の自由さがいかにも玉出らしくていいですよね」と話す。

■聖地巡礼の強者も!?「行って楽しい。スーパー玉出の良さは、それに尽きると思う」
初代を作った工藤さんは、東京・二子玉川に住む友達にエコバッグをプレゼント。すると「これはかわいい!と大好評で、ギラギラしていて楽しそう!大阪のお店に行ってみたい!という声もあがった」という。

「エコバッグは大阪の限定店舗だけでしか扱っていません。だから、これを入手するためだけに旅をする方も増えているんです」と楽しそうに語る國枝さん。まるでエコバッグを巡る聖地巡礼!?「看板の写真を撮ったり、店で買い物をしてみたいという人も多くいらっしゃる。今は気軽に旅行ができない時世ですが、玉出に行きたいというコメントがSNSにたくさんあがっていて、本当にありがたいなと思います」。

さらに「当社には定番弁当のほかに、店舗限定のオリジナル弁当もあるんですよ。お弁当や総菜のほとんどは各店舗で作っていますので、例えば天下茶屋店の『天下茶屋丼』など、総菜担当者が考えたお弁当が並んでいる。それを目当てに来てくださって、派手な店の外観とエコバッグ、お弁当を写真に撮ってSNSにあげてくださる方も多い。『行って楽しい!』という気持ち、スーパー玉出の良さはこれに尽きると思うんですよね。その場にいるだけでSNSにあげたくなるのは、東京ディズニーランドかスーパー玉出だけですよ(笑)」と言いきる國枝さんは、SNSをチェックして、つぶやいた人へ感謝の言葉を書き込むこともあるそうだ。「目当てのお弁当が売切れていたというつぶやきを見た時は、本当に申し訳なくて切ない気持ちでいっぱいになりました」。

派手さが目立つ店の外観は、実は店によって全部異なるので、年に1人は全店舗を制覇して写真を収めるファンがいるそうだ。

なかでも恵美須店は看板が巨大で、店内にはネオンがギラギラ。にぎやかなポップもたくさん掲げられ、スーパー玉出らしさがあふれる店だ。

ボリューム満点のお弁当が安く入手できる点も玉出らしさのひとつだが、実は最近女性客を意識したお弁当も登場している。店によっては「レディース弁当」や量を半分にしたミニサイズのものも用意されているなか、2021年3月に発売された新商品が、タイ料理の「ガパオライス」だ。ホットスパイスたっぷりの鶏そぼろがご飯によく合い、なにコレ!旨い!

「女性客は売場で驚かれていますね。玉出にガパオライスがある!と声を上げてらっしゃる姿を見かけます」と、メニューを考案した工藤さん。ガッツリ弁当のイメージが強い玉出のお弁当売場にしゃれたタイ料理とは。このギャップにびっくりだが、工藤さんはニンマリ顔だ。

その他、スーパー玉出らしいびっくり企画といえば、「1円セール」と「クリオネの販売」だろう!
特に私たちを驚かせたのが「クリオネ」の販売。流氷と共に生きる海の生物「クリオネ」を、スーパーで販売しているなんてどういうこと!?と度肝を抜かれた人も多いだろう。

また、最近ではスマホアプリ限定のオリジナルグッズも販売している。スマホケース3279円とサーモボトル1780円(各税・送料込)だ。数量限定商品なので売り切れる前に早めに入手したい。

特にサーモボトルはサイズが小ぶりで女性に人気があるそう。國枝さんは「スーパー玉出はいつも『なにかやるな!?』という驚きの延長線上に商品がある。エコバッグもそう。大阪のみなさんは『玉出ならこんな派手なエコバッグも作るよね』と不思議に思わなかったようですが、リアル店舗のない地域の皆さんは、やっぱり驚きとわくわくがあるようです。そこがエコバッグ人気の秘密、玉出の楽しさではないでしょうか」と締めくくった。

スーパー玉出のサービス精神が込められたエコバッグは、駒川店、信太山店、京橋店、恵美須店、堀江店、九条店、東淀川店、天神橋店、尼崎店、周防町店の10店舗で販売中。数量限定なので売切れ次第終了となる。

取材・文=田村のりこ

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