新型コロナウイルスの感染拡大を受け、戦後初めての開催中止が決定した「長岡まつり大花火大会」。今年は大会開催に代わって、8月1日(土)～3日(月)の3日間に渡り、大会の趣旨である「慰霊・復興・平和」の想いを未来へつなぐため、そして、新型コロナウイルスの犠牲者への慰霊と早期終息への願いを込めて単発の花火3~4発の打ち上げを行う。人混みを避けるために、打ち上げ場所は非公表。ただし、市民がそれぞれに自宅などで花火を楽しみ、想いを一つにしようという参加型プログラムを同時に実施するため、あらかじめ打ち上げ時間のみ公表されている。
毎年8月1日～3日にかけて行われる「長岡まつり」のうち、信濃川河川敷を舞台に、2日と3日の両日で開催されるのが「大花火大会」だ。「日本三大花火大会」にも数えられる由緒正しき花火大会で、戦争で亡くなった人の慰霊と復興に尽力した先人への感謝、世界平和を願う気持ちを込めて花火の打ち上げを行う。年々その規模は拡大し、今や2日間で100万人超の観客が足を運ぶ、日本の夏を代表する人気イベントへと成長した。
戦後初の開催中止に見舞われた今年の「長岡まつり大花火大会」は、例年と形を変えて、場所非公表での打ち上げを実施することが決定。長岡空襲が起きた8月1日(土)22時30分に慰霊の花火「白菊」10号3発が、2日(日)と3日(月)の各日19時35分に「慰霊と平和への祈り」を込めた10号3発と、「新型コロナウイルス感染症犠牲者の慰霊と早期終息を祈願する花火」10号1発が打ち上げられる予定だ。また、「慰霊と平和への祈り」の打ち上げには、2012年に公開された映画「この空の花―長岡花火物語」の監督を務めるなど、長岡市と縁の深い故・大林宣彦監督への感謝の気持ちも込められているという。
さらに、2日と3日には、長岡市民を巻き込んで行う市民参加型のプログラムを2種類用意。打ち上げ直後の19時35分からは、花火師へ感謝と来年に向けてのエールを、そして新型コロナウイルスと戦う全ての人々へ応援の気持ちを送るために、それぞれが夜空にライトをかざす「感謝とエールの光」を実施する。参加する際には、長岡花火公式アプリの「なないろライト」やスマートフォンのライト、懐中電灯などをあらかじめ用意しておこう。
その後19時45分からは、「慰霊・復興・平和」への願いを込めて、線香花火や手持ち花火などの“おうち花火”を一斉点火する「＃おうちで長岡花火」を企画。その様子をハッシュタグ「＃おうちで長岡花火」と共にSNSに投稿して、オンライン上でもコミュニケーションを楽しんでみよう。
「今年の『長岡まつり大花火大会』は残念ながら中止となりましたが、市民のみなさまをはじめ、全国のみなさまのそれぞれの“光”で、想いを一つにできればと思っています。各ご家庭で手持ち花火などをご用意いただき、長岡花火に想いを馳せながら、当日は一緒に楽しんでいただけたらうれしいです」と長岡花火財団の関俊太郎さん。今年は同じ空間で長岡花火を眺めることは叶わないが、「感謝とエールの光」や「＃おうちで長岡花火」といった企画に参加することで、遠く離れていても同じ時間を共有することができる。「慰霊・復興・平和」の想いを込めて、そして新型コロナウイルスの一日も早い終息を願って、今年ならではの長岡花火に自宅から参加してみよう！
※自宅で花火を行う際は火の取り扱いに要注意。公園や河川敷といった公共の場での花火は、各自治体が定めるルールに従うこと。
※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう
