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北海道を代表する花「スズラン」。広〜い群生地で観賞会

  • 2023年5月10日
  • tenki.jp

5月も中旬。北海道では桜の開花が終わり、6月下旬のラベンダー開花まで、いろいろな花が次々に咲き、春真っ盛りとなりました。これから楽しめる北海道らしい花といえば、スズラン、ハマナス、ライラックなどなど。中でもスズランは、公園の群生だけでなく、民家の庭や道端など、北海道ではごくごく身近に目にすることが多い花です。今月に北海道旅行を計画している方は、あちらこちらで咲いているスズランのいい香りに包まれて、北海道の春を満喫してみてはいかがですか。

スズランは北海道を代表する花。暑さに弱く寒さに強い。清楚で華やか

北海道を代表する花といえば、ハマナス、ライラック(リラ)、ラベンダーなどがありますが、白い小さな花を咲かせるスズランも、その一つです。スズランは、日本在来種とドイツスズランなどの外来種がありますが、日本在来種のスズランは北海道や東北など涼しい気候の地に自生します。草丈は15〜20cm。1本の茎に、1cmに満たない白いベル型の小花が10数個ほど連なり、強い香りが特徴です。
“北海道の花”として指定されているのがハマナス。一方、スズランは札幌市をはじめ、恵庭市、砂川市の“市の花”に指定されているほか、平取町、美瑛町、津別町、音更町、士幌町、上士幌町、清水町、幕別町では“町の花”として指定されています。
スズランは自生しているだけでなく、公園で群生をなしていたり、民家の庭先を彩ったりと、北海道民にとってとても身近な花。球根だけでなく地下茎で増殖し、5月ごろに開花して、私たちの目を楽しませてくれます。5月の北海道は春真っ盛り。5月に北海道旅行を計画している方は、ぜひ、可憐なスズランの花を楽しんでみてはいかが。


札幌「国営滝野すずらん丘陵公園」にスズランの群生。一年中遊べる公園

札幌市南区に位置する国営滝野すずらん丘陵公園は、広さがなんと約400ha、東京ドーム85個分。札幌市内の公園でダントツの広さを誇ります。札幌駅から車で50分。広い園内には森と緑と花があふれ、キャンプ、サイクリング、釣りや川遊び、バーベキュー、トレッキングなどが楽しめるほか、冬はスキーやスノーシューなどのアクティビティもできます。
公園は4つのゾーンに分かれています。滝の森ゾーン【東エリア】、滝の森ゾーン【西エリア】自然博物園、渓流ゾーン、中心ゾーンの4ゾーンがあり、中でも中心ゾーンにあるカントリーガーデンは北海道らしい大らかな田園風景が表現され、4〜10月にかけて四季折々の花が咲き誇ります。ガーデンのスズランの小径では5月になると、白樺の林内に5万球のスズランが咲きそろい、園内に甘い香りを漂わせます。
夏も冬も一年中楽しめる、北海道らしい広大な公園の名前には、北海道を代表する花、スズランが使われています。5月の今ごろはちょうど園内にスズランの群生が見られるころ。札幌旅行の際は、ちょっと足を伸ばして、この大きな公園に行ってみませんか。
時期によって開園時間が異なるので、来園の際は公式サイトをご確認ください。

国営滝野すずらん丘陵公園の天気と気温

平取町「芽生すずらん群生地」。広さ15ha。開園は6月4日まで

日高町の北側に位置する平取町(びらとりちょう)は豊かな自然に恵まれ、アイヌ文化の拠点となる町の一つとして知られています。町内の芽生(めむ)地域、幌尻岳(ぽろしりだけ)のふもとには、野生のスズランが群生をなしています。その広さは約15ha。
スズランの群生はかつて多くの人が足を踏み入れたため絶滅の危機となりましたが、町が保護・管理し、およそ10年をかけて自然の状態に回復させました。観賞路を広げ、写真スポットを整備、ボランティアの努力によって環境保全につとめ、今では芽生のスズラン群生地は日本一の広さを誇るまでになりました。平取町の町の花はもちろん、スズラン。スズランの花言葉は、幸せの訪れ、純粋など。北海道の厳しい冬の後に春の訪れを知らせる花を象徴しているような花言葉です。
今年の「すずらん観賞会」は5月27日(土)〜6月4日(日)の予定。
平取町の公式サイトはこちら。
お問い合せは01457-3-7703(平取町観光商工課)。

芽生すずらん群生地の天気と気温

札幌と室蘭を結ぶ「特急すずらん」。北海道では珍しい“電車”

北海道では鉄道を走る列車を「汽車」、札幌や函館の市電(路面電車)のことを「電車」と呼ぶ人が少なくありません。これは、道内を走る鉄道列車の多くがまだ電化されておらずディーゼル車がほとんどで、蒸気機関車が走っていたころのままの呼び方で汽車という言い方をしている人が多数いるからだと思われます。
ただ、実際には札幌近辺と函館近辺では、電化された「電車」(市電ではない)が鉄道を走っています。その一つが「特急すずらん」。札幌と室蘭を結ぶ“電車”で、1日6往復走っています。通勤、通学でも使われますが、途中、樽前山や太平洋を眺めることができ、観光旅行にも利用されます。ただ、電化されている電車ではありますが、特急すずらんのことを“汽車”と呼ぶ道民はまだまだ多いようですが…。

参考
北海道建設部:北海道の代表的な花一覧 スズラン
北海道建設部:市町村の花
JR北海道:特急すずらん

北海道らしい花の名前がつく列車は特急すずらんのほかにも、富良野と札幌を結ぶ観光列車「フラノラベンダーエクスプレス」、旭川と札幌を結ぶ「特急ライラック」などがあります。スズランをはじめ、いろいろな春の花が咲く北海道で、北海道らしい花の名前がついた“汽車”を利用して旅するのも楽しいかもしれませんね。

冬のイルミネーションもスズラン
冬のイルミネーションもスズラン

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