サイト内
ウェブ

4月は高温記録更新も寒暖差大 春の嵐に黄砂飛来も 5月前半は記録的な高温か

  • 2023年4月30日
  • tenki.jp

4月は、季節がいったりきたり、目まぐるしく変わりました。季節先取りの暑さから一転、寒の戻りとなり関東北部などで季節外れの積雪。広く黄砂が飛来、東京都心で直径8ミリのひょうを観測、台風1号の発生などなど。5月はどうなる?

季節先取りの暑さ 統計史上最も早い桜前線 寒の戻りも

画像A

4月上旬〜中旬は、全国的に気温は平年より高くなりました。4月スタートは名古屋市で今年初の夏日。熊本市では、18年ぶりに4月上旬に3日連続(1日〜3日)で夏日を観測。朝の冷え込みも弱い日が増え、6日は冬日地点が今年初めてゼロに。7日は仙台市で3日連続20℃を超え、4月上旬としては62年ぶり。東京都心では4月上旬(1日〜10日)に7回も20℃以上と、過去最多タイ。11日には今年初めて全国で夏日100地点超え、福島市26.2℃と、東北で今年初めての夏日に。18日は熊本県水俣市で最高気温30.2℃と、全国で今年初の真夏日となりました。

季節先取りの暖かさにつられて、桜前線は統計史上最も早く北上。東北では全ての地点で、桜(ソメイヨシノ)の開花・満開ともに統計史上最も早く(タイ含む)、11日に青森で満開となりました。その後、津軽海峡を超え、14日に函館で、15日は札幌で開花。20日に函館で、21日には札幌で満開となりました(札幌・函館では開花・満開ともに統計史上最も早い)。

下旬は一転、寒気が流れ込みやすく、平年並みか平年より低い所が多くなりました。

※夏日:最高気温25℃以上・真夏日:最高気温30℃以上・冬日:最低気温0℃未満

春の嵐 4月としては記録的な雨量も 台風1号発生

画像B

降水量は南西諸島や西日本、北海道で平年より多くなりました。南西諸島は気圧の谷や湿った空気の影響を受けやすく、2日は奄美市名瀬で10分間降水量が23.0ミリ(〜4:41)と、4月1位を更新。

また、寒冷前線が本州付近を度々通過。7日は高知県香美市繁藤で24時間降水量が347.0ミリ、48時間降水量452.5ミリと、ともに4月1位。20日は沖縄で大雨に。那覇市の日降水量は104.0ミリと、那覇市で4月に日降水量が100ミリ以上になったのは、2016年(4月10日:104.0ミリ)以来7年ぶり。25日〜26日は低気圧が本州付近を通過し、6時間雨量は鳥取市46.5ミリ、北海道えりも町目黒94.5ミリなど4月の統計開始以来1位となりました。

GW初日の29日(昭和の日)は西日本中心に、きょう30日は東日本や北日本で雨や風が強まり荒れた天気となりました。長崎県五島市(福江)は、今月の降水量合計が419.0ミリ(29日まで)となり、4月の月降水量1位を更新しました(これまでの4月1位は1994年:411.5ミリ)。

また、4月20日15時にマーシャル諸島で台風1号「サンヴー」が発生、あまり発達せず4月22日にはマーシャル諸島で熱帯低気圧になりました。

寒の戻り 季節外れの雪  東京都心で直径8ミリのひょうを観測

画像C

前線通過後は、度々寒気が南下しました。8日夜から北陸や関東北部、東北、北海道の峠で雪。9日午前9時までの12時間降雪量は、福島県檜枝岐村で25センチ、山形県西川町大井沢で20センチ、群馬県みなかみ町藤原で14センチなど季節外れの雪に。16日も寒気の影響で北海道枝幸町歌登の日降雪量は25センチ、4月に日降雪量20センチ以上は2014年(4月4日:35センチ)以来9年ぶり。17日は稚内で5センチの積雪、4月中旬以降に1センチ以上の積雪は5年ぶりの事です。

地上の気温が上がっている所に、上空に寒気が入ったため大気の状態が不安定になりました。16日は東京都心で直径8ミリのひょう、22日は札幌で直径5ミリのひょうを観測しました。

広く黄砂 31都道府県で

画像D

日本列島は、12日〜13日は、九州〜北海道まで広い範囲で黄砂が飛来し、31都道府県で観測。東京で黄砂が観測されるのは、2021年の5月8日以来、2年ぶり、4月の観測は2007年以来、16年ぶりのこと。各地で、空が黄色っぽく見通しが悪くなったり、車や洗濯物が汚れるなど影響がでました。14日も東京・名古屋・札幌で観測、16日は鹿児島、21日は新潟、22日は広島で観測しました。

5月前半は記録的な高温か

画像E

この先1か月は、暖かい空気が流れ込みやすいため、全国的に気温が平年に比べて高くなるでしょう。

特に、ゴールデンウィークの後半にあたる5月3日(憲法記念日)頃から「かなりの高温」となるとして、気象庁は「高温に関する早期天候情報」を北海道〜九州、沖縄に発表(4月27日)。これは、その時期としては10年に1度程度しか起きないような著しい高温となる可能性が、いつもより高まっているときに、6日前までに注意を呼びかける情報です。「かなりの高温」の基準は地域によって異なりますが、関東甲信では5日間平均気温平年差がプラス2.4℃以上です。

この先は、曇りや雨の日でも気温は平年より高い日が多くなりそうです。まだ暑さに体が慣れていないため、こまめに休憩や水分をとり熱中症に注意しましょう。

あわせて読みたい

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
tenki.jp