沖縄・那覇市の伝統織物の一つ・首里織やびんがたを伝承する施設「首里染織館 suikara(しゅりそめおりかん・すいから)」が、2022年5月、那覇市首里当蔵町にオープンする。
「首里染織館 suikara」は、琉球びんがた事業協同組合、那覇伝統織物事業協同組合が設立する新拠点。両組合が主体的に関わり、株式会社suikaraを立ち上げ、同施設を運営していく。
3階建てとなる同施設では、琉球びんがたと首里織の職人の育成、製作体験、沖縄の染織を紹介する展示はもちろん、観光情報の発信までを担う予定。
着尺・帯販売専門家のいるショップエリアでの商品販売、琉球びんがた・首里織コラボ商品の開発・販売、そして、製作者とユーザーの交流、組合員や研究者等によるワークショップなども開催する。
また、来館者に付加価値を与えるような体験サービス、ショールや半幅帯などを数日かけて作り上げる体験プログラム、染織やデザインを学ぶ学生向けの体験ワークショップなど、“モノ体験”だけでなく“コト体験”も充実させる。
さらに、首里地域周遊(首里城、周辺文化施設、食、まちあるき、伝統芸能鑑賞等)と体験サービスを組み合わせたツアーなども予定している。
那覇の伝統織物だけでなく、染物や織物の産地となる県内の各市町村とも連携を図り、染物・織物文化の担い手の育成、知名度向上、さらには、染物・織物ゆかりの地や琉球王朝に関連する世界遺産群を回遊してもらうきっかけを与えていくという。
伝統が地域を結び、新しい体験の場を作っていく「首里染織館 suikara」のオープンが待たれる。
「首里染織館 suikara」
住所:沖縄県那覇市首里当蔵町2-16
オープン:2022年5月予定