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「自然農薬」とは|ビギナーズのための「家庭菜園用語解説」

  • 2022年11月13日
  • NUKUMORE

家庭菜園をするときに知っておきたい専門用語を、分かりやすく解説していきます。ここでは「自然農薬」について、言葉の意味などの基本的なことや、身近にある自然素材で作る自然農薬の作り方テクニックについて知ることができます。

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「自然農薬」とは

【読み】しぜんのうやく
【用例】自然農薬は化学農薬がなかった時代から利用されてきた、農家さんたちの知恵だ。 自然農薬とは、食品や植物など身近にあるもので手づくりする、野菜の生育促進、病気や害虫の防除に役立つ資材です。化学農薬がなかった時代から利用されてきた、農家さんの知恵といえるものです。

化学農薬と違って、確実な効果を約束するものではありませんが、うまく使えば病害虫の被害が軽減し、野菜の育ちは目に見えてよくなります。

よく利用される素材は、酢、焼酎、牛乳、天ぷら油、米ぬかなどの食品。ヨモギ、トウガラシ、ニンニク、スギナ、雑草などの植物。木酢液、石けんなども利用されます。これらを加工すると、次のような効果が得られます。

●野菜の生育を促す
●害虫を遠ざける、退治する
●病気を予防する ただ、自然農薬があるからもう大丈夫、と考えるのは間違いです。有機の野菜づくりでは、水はけをよくし、良質な堆肥で有用な土壌微生物を増やし、野菜が根をしっかり張って健康に育つ環境を整えることが、本来の病害虫対策です。

自然農薬の作り方テクニック

身近にある自然素材で簡単につくれるのが自然農薬のいいところです。中でも手軽に利用できる、酢を利用した、病気予防、害虫忌避、野菜の生育促進に役立つテクニックを紹介します。 YD18_p88_main_2_1667802483 酢は穀物酢、果実酢など醸造酢を使います。焼酎は25度の安価なもので十分。木酢液はホームセンターなどで購入できます。竹酢液(ちくさくえき)も利用できます。これらは自然農薬づくりでもっともよく利用されます。

01 酢と米ぬかでうどんこ病を防ぐ

【用意するもの】
●酢…約3ml
●水…約900ml
●米ぬか…適宜

うどんこ病が出始めた葉に、酢を水で約300倍に薄めたものをスプレーし、白いカビのあたりに米ぬかをパッと振りかけておきます。
症状がない葉にも、予防として酢水をスプレーします。
こうするとうどんこ病がきれいに治ります。
なお、スプレーは夕方に行います。
酢だけでも効きます。編集部では酢を水で500倍に薄めたものを散布してその効果を確かめています。 【うどんこ病を抑える仕組み】 YD18_p88_map_2_1667802646

02 酢、焼酎、トウガラシでアブラムシを忌避

【用意するもの】
●トウガラシを漬け込んだ酢…約1.5ml
●焼酎(25度)…約1.5ml
●水…約900ml

アブラムシ退治には、トウガラシの酢漬け(※)と焼酎をミックスして、水で300倍に薄めたものが有効です。
夕方、野菜の頭からスプレーし、葉の裏側にもたっぷりとスプレーします。3日スプレーを続けたら3日休み、また3日スプレー。これを続けるのが効果的。においや刺激でアブラムシが退散します。

酢だけでも効きます。編集部では酢を500倍に水で薄めたものを利用しています。

※酢のボトルに5~6本のトウガラシを1か月くらい漬けておく。 【アブラムシを抑える仕組み】 YD18_p88_map_3_1667802694

03 野菜の生育促進

【用意するもの】
●木酢液…適宜
●水…木酢液の100~300倍の量

100~300倍に水で薄めた木酢液(または酢)を土壌散布すると野菜の育ちがよくなります。野菜を育てる土壌微生物が木酢液の成分をエサに増殖するためです。
植えつけ前の畝にたっぷり散布するか、野菜が育っている時期なら通路部分にショベルを刺して隙間をつくり、散布します。野菜の根がよろこんで伸びます。 01 通路にショベルを刺し、土を少し動かして隙間をつくっていきます。 YD18_p88_map_5_1667802749 02 木酢液の希釈液をジョウロでたっぷりまきます。 YD18_p88_map_6_1667802760 【野菜の生育を促進する仕組み】 YD18_p88_map_4_1667802773

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