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福井・敦賀の呉服店が「ご当地手ぬぐい」 旅先の朝モチーフに伝統技法で

  • 2025年6月12日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 敦賀市の呉服店「おりや」(神楽町1)が5月下旬、新商品「敦賀Classics(クラシックス)『マジックアワー』」の販売を始めた。(福井経済新聞)

 昨秋の敦賀まつりを機に販売を始めた「敦賀Classics」第1弾(1,650円)と共に

 1903(明治36)年創業の同店が、昨年の北陸新幹線敦賀開業を機に開発を始めた土産物シリーズの第2弾。伝統技法で染めた「ご当地手ぬぐい」で、日の出前後の時間帯を指す「マジックアワー」をモチーフに約5カ月かけて製作を進めたという。

 デザイン原案は同店5代目で和コーディネーターの伊藤美佳さんが手がけた。図案には、気比神宮の大鳥居、地元神楽町1丁目の山車、敦賀赤レンガ倉庫、敦賀ムゼウム、気比の松原の大花火大会、市鳥のユリカモメなど名所や名物を盛り込み、アクセントとして刺し子風のパターンをあしらった。

 染色技法として、表裏の区別がない染め上がりが特徴という「注染(ちゅうせん)」を採用した。伊藤さんは「大量生産向けの技法で染めたのでは呉服店が作るという意味がなくなる。注染は手間のかかる染め方だが、手間暇かけた手仕事こそ日本文化の良さ。使い込むほどに手になじんでいくという物本来の魅力も伝えられれば」と話す。

 色調にも工夫を凝らし、生成り地に淡い青色、緑色、黄色のグラデーションで「旅先の敦賀でふと出合う朝の風景」を表現した。「白地に藍色の濃淡で染めた第1弾とは趣を変え、『選ぶ楽しみ』を感じてもらえるようにした。白に藍色という配色は男性的なイメージがあるようで、グラデーションの色合いを気に入ってくれる女性客も増えてきた」と伊藤さん。

 観光客向けの土産物という位置付けで販売を始めたシリーズだが、当初想定しなかった層からの引き合いもあるという。伊藤さんは「敦賀を離れて暮らす人が実家の両親に代理購入を依頼したり、他県に転勤するという男性が『敦賀の思い出に』と来てくれたりと、意外な反響に驚いている。20代、30代の来店増にもつながっていて、お客さまとの一期一会の会話も楽しみ」と話す。

 価格は1,760円。

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