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「夫は育児の新人だと思え」って、私もですが!? 日常のあるあるを笑いに変えて。話題の著者・白目みさえさんインタビュー

  • 2023年5月21日
  • レタスクラブニュース


出産後、ブログやInstagramにマンガを投稿するようになって一気に注目を集め、あれよあれよという間にコミックエッセイを出版することになったという白目みさえさん。本職は心理カウンセラーで日中は精神科で働き、子どもたちが寝静まってからマンガを描く日々を送っています。

最新作『子育てしたら白目になりました』では、日常の家事育児の中で誰もが感じているちょっとしたモヤモヤが描かれています。「ほんのちょっとだけ残った麦茶のポットを冷蔵庫が戻されていた」「あと一口分だけ残ったおかずの皿が冷蔵庫にしまってあった」「ビールの空き缶がキッチンにズラリ並べられていた」など、日常の悲哀を綴った川柳は育児や家事をしている人なら「あるある」が満載で、共感の笑いと涙が止まりません。

そんな白目さんに『子育てしたら白目になりました』に綴られたエピソードについてお話を伺いました。

『夫は育児の新入社員と思え』って、妻も新人ですが?






──『子育てしたら白目になりました』は育児中の大変さや、「育児あるある」に共感と笑いが止まりません! 印象に残っているエピソード、あるいは反響の大きかったエピソードはありますか?

白目みさえさん:『夫は育児の新入社員』というエピソードです。本書の中でもコラムに書かせていただいたのですが、私はずっと「夫だけが新入社員扱いをされる」ということに疑問を抱いていました。「妻もでしょ?」と。

──「夫は新入社員と思うべし」「指示は細かく明確に、右も左もわからない新入社員(夫)には手とり足取り教えてあげましょう」とよく言われるけれど……というエピソードですね。確かに、妻も育児ではゼロからスタートの初心者。でもなぜかお母さんは新人扱いされないですもんね。

白目みさえさん:百歩譲って新入社員だったとしても、それを育児に当てはめた時に、指示待ちなのに指示されたことがちゃんとできないなど、「社員としても不安ですけど?」みたいな要素が満載だったのでいつか漫画に描きたいと思っていました。共感してくださる声も多くて「だよね?」とホッとしました。


日常のイライラは、マンガのネタになる




──白目さんは共働きでいらっしゃいますが、旦那さまとの家事の分担はどのようにしていますか? 家事分担について旦那さまと取り決めていることや、あるいは工夫していることなどあれば教えて下さい。

白目みさえさん:今のところ朝の家事は全て夫に任せています。朝ご飯の用意と片付け、子どもの送り出し、ゴミ集めからゴミ出しなど。元々私の方が朝早く出て夕方早く帰り、夫は朝遅めで帰りも遅い生活なので自然とシフト制になりましたね。

娘は2人とも小学生になり、朝ご飯もパンやオレンジジュースなど簡単なものの方が喜びますし、車で送迎する必要もないので、夫に任せても問題ありません。仕事が切羽詰まっている時は他の家事もお願いすることもありますが、基本的にはよほど危険なこと以外は彼のやり方に任せています。私も文句を言われると嫌ですし…。

──漫画にも旦那さまの『ひろくん』もたびたび登場していますが、誰もが共感しそうな「夫あるある」のネタにもまさに首がもげそうなくらい頷きました! 特に「夫への川柳」など「うちの話?」「わかる…!」と笑いながら読みましたが、白目さんとしてはそういった場面に遭遇した時、「夫への不満」と「マンガのネタとしてのおいしさ」、どちらを強く感じていらっしゃいますか?

白目みさえさん:漫画を描く前は単なる「夫への不満」だったのが、「マンガのネタとしてのおいしさ」に変化した感じはあります。不満と対峙していると単なるイライラしか生まれないのですが、これをどう漫画に表現しようかと考えると、不満と自分の間に少し距離が生まれます。不満はないに越したことはないのですが、なければたしかにネタがないなあと考えることも増えました。まあ減らないんですけどね。



──どういうタイミングで「これはマンガのネタになる!」と思いますか?ネタになるものとならないものはどのように区別されていますか?

白目みさえさん:基本的には「イラッとしたこと」です。日常の中に溢れているけれど、あまりに小さなことなので意識しなければ引っかからない、でも確実に「イラッとすること」がネタになっています。その中でも漫画のネタにするのは「白目家」だけに起こりうる特別なことではなく「誰の家でも起こりそうなこと」にしています。

──旦那さまは『子育てしたら白目になりました』を読まれていますか? 旦那さまから感想をお聞きでしたら教えて下さい。

白目みさえさん:読んでいます。「めっちゃおもろいやん(笑)」と申しておりました。「あなたのことやで?」って思いますけど。何も響いていませんね。

──最後に、読者の方にメッセージをお願いいたします!

白目みさえさん:いつも私の作品を楽しんでいただきありがとうございます。読んでくださった皆様にクスッと笑っていただき、心の白目が少しでも黒目に変わることを願っております。今後とも白目みさえを見守っていただければ嬉しく思います。

【白目みさえさんプロフィール】
臨床心理士・公認心理師として精神科に勤務する年子の母で、生粋のオタク。基本的に白目をむいて育児をしていて、その様子をカルタにしたものを増産している。漫画家、ライター、イラストレーターとしても活躍中。


取材・文=レタスユキ

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