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木の年輪の幅だけで方角を判断してはダメ!?/誰かに話したくなる地球の雑学

  • 2021年7月9日
  • レタスクラブニュース





日本の裏側は本当にブラジル!? フグが自分の毒で死なないのはなぜ? きっと誰かに話したくなる理系のウンチクを、『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から1日1本お届け!

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「木の年輪で方角がわかる」というのはウソだった!


木の幹の内部にある「年輪」には、木が生きてきた歴史が刻まれている。年輪は、樹皮の下にある形成層という部分が、木の幹を内側に押し込みながら、外側に向かって成長していく過程でできる。その期間が1年に1回であることから、年輪を数えれば樹齢を知ることができるというわけだ。

山や森に入って道に迷ってしまったとき、「切り株の年輪を見れば方角がわかる」とよくいわれる。樹木は日の当たる南側のほうががよく成長することから、年輪の幅が広いほうが南になる、という寸法だ。しかし、この説をうっかり信じてしまうと遭難する可能性があるので、注意しなければならない。

確かに年輪の幅は一定ではなく、狭いところもあれば広いところもあり、広いほど成長がよかったことを表している。ただし、日の当たる方角の年輪だけが広くなるわけではない。立地条件によっても年輪の幅は変化するのだ。

たとえば、斜面に生えている樹木の場合、幹が傾かないようバランスをとるため、年輪の幅に差が出ることがある。さらに、木の種類によっても、バランスのとり方が異なっている。針葉樹の場合、幹を斜面から出っ張らせ、樹木全体を押し上げるような形でバランスをとって成長しようとすることから、谷側の年輪の幅が広くなる。反対に広葉樹は、樹木全体を上に引っ張り上げるような形で、斜面に平行しながら成長しようとすることから、山側の幅が広くなるのだ。

ちなみに、年輪ができるのは、日本のように季節の違いがはっきりしている地域の樹木にかぎられている。合板(ベニヤ板)に使われるラワンのように、熱帯に育つ樹木には年輪ができないという。

著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』(KADOKAWA)




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