ホテルオークラ元総料理長の根岸規雄さんと、その妻で人気料理家である石原洋子さんによる、世代を超えた学びが盛りだくさんのレシピ本『夫はホテルオークラ元総料理長、妻は料理家 ふたりのごはん』。
「特別な食材や調味料を使うのではなく、時間をかけて、ひと手間かけることを惜しまないのがおいしさのコツ」というこだわりの詰まったレシピが満載の本書から、編集部厳選レシピをご紹介します。今回は「ホテルオークラ仕込みのフレンチトースト」です。料理界のトップを極めたふたりの豊かな普段の食事を、ぜひ作ってみてください!
※本記事は根岸規雄、石原洋子著の書籍『夫はホテルオークラ元総料理長、妻は料理家 ふたりのごはん』から一部抜粋・編集しました
ホテルオークラ仕込みのフレンチトースト
フレンチトーストはホテルオークラの看板メニューです。以前アメリカの大統領が来日したときにお出ししたら「世界一の味」とおほめの言菜をいただき、それ以来フレンチトースト目当てでいらっしゃるお客さまが増えました。
我が家でも、ときどきオークラ時代の方法でフレンチトーストを作ります。分厚い食パンを、前の晩から卵液に浸し、じっくり焼くのがポイント。牛乳と卵と砂糖だけのシンプルな味ですが、ちょっとしたコツで絶品になりますね。ここでは、ホテルでしたようにパンの耳は切ってふわふわに仕上げましたが、ご家庭では手軽に耳つきで作っても、おいしいと思います。(規雄)
■材料(2~4人分)
食パン(4枚切り)…2枚
〈浸け込み液〉
・牛乳…400ml
・卵…2個
・砂糖…30g
サラダ袖…少々
〈お好みで〉
メープルシロップ、バター、ラズベリー、ブルーベリー、スペアミント…各適量
■作り方
1 パンは耳を切り、半分に切る。
2 ボウルに浸け込み液の卵を割りほぐす。
3 牛乳、砂糖を加えて混ぜ合わせる。
4 3の浸け込み液を一度こす。
5 パンを浸け込み液に浸す。途中一度返す。
6 一晩浸ける。液がほとんどなくなった状態にする。
7 フッ素樹脂加工のフライパンに、油をキッチンペーパーにつけたもので軽く塗り、6のパンを並べて弱火で6~7分焼く。
8 片面が焼けたらひっくり返す。崩れやすいので手でていねいに。
9 ふたをして弱火で6~7分焼く。焦げつかないよう注意する。
10 色よく焼き上げる。
※器に盛り、バター、季節のフルーツなどを盛り合わせ、メープルシロップを添える。
お好みで夏は冷たく冷やし、サラダ菜をたっぷり添えた冷フレンチトーストで、別な味わい方を楽しむことができます。
■パンの耳はおやつに
切り取ったパンの耳はグラニュー糖や粉チーズをふって、オーブントースターでこんがり焼くとおやつに。残さずいただくのが根岸流。
著=根岸規雄、石原洋子/『夫はホテルオークラ元総料理長、妻は料理家 ふたりのごはん』(KADOKAWA)