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何の役に立つ? 我々が知らないニュートリノのすごさ 誰かに話したくなる地球の雑学(97)

  • 2021年4月10日
  • レタスクラブニュース


日本の裏側は本当にブラジル!? フグが自分の毒で死なないのはなぜ? きっと誰かに話したくなる理系のウンチクを、『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から1日1本お届け!

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何の役に立つのかわからない ニュートリノのすごさ


2002年に小柴昌俊(こしばまさとし)氏、2015年にはその弟子にあたる梶田隆章(かじたたかあき)氏が「ニュートリノ」研究でともにノーベル物理学賞を受賞した。しかし、そもそも「ニュートリノ」とは何のことなのだろう。

原子の中心には陽子と中性子からなる原子核があり、さらにその陽子と中性子は、これ以上分けることのできない極小の素粒子にいきつく。ニュートリノとは、そうした小さな素粒子の一つである。

小柴氏は、岐阜県にある旧神岡(かみおか)鉱山の地下深くにある観測装置「カミオカンデ」によって、史上初めて自然に発生したニュートリノの観測に成功。梶田氏は、3種類あるニュートリノ(電子ニュートリノ、ミューニュートリノ、タウニュートリノ)が、飛んでいるあいだに種類を変える「振動」という現象を発見したことが、ノーベル賞へとつながった。

では、我々の生活にニュートリノがどう役立つのかというと、じつは何も役に立たない。ただし、それはあくまで現時点での話。素粒子という、宇宙をつくっているいちばん小さなものに対する研究が、100年後、どのような成果に結びつくのかは、今はまだわからないとしかいえないのだ。

ただし、現時点でニュートリノを研究することでわかるのは、太陽の中心部分の様子である。太陽の中心核ではたくさんのニュートリノが生み出されていることから、これを観測する技術がさらに進めば、太陽の謎の解明につながる。

著=雑学総研/「人類なら知っておきたい 地球の雑学」(KADOKAWA)

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