お正月といえば「おせち料理」。新年を祝う伝統料理ですが、”毎年自分で作っている”という人は少ないんじゃないでしょうか? おせち料理には一つ一つに健康や子孫繁栄などの願いが込められており、その意味を知ることでより一層味わい深くなります。今年は本当にいろいろあった年。縁起を担いでおせち料理に挑戦してみてはいかがでしょう。
伊達巻き
【材料・2~3人分】
はんぺん…1枚(約100g)、卵…3個、だし汁…大さじ2、塩…少々、きび砂糖(または砂糖)…少々、みりん、サラダ油
【作り方】
1.保存用密閉袋、またはポリ袋を二重にして、はんぺんを入れて手でよくもみながらつぶす。
2.1の袋に卵を割り入れ、みりん大さじ2、だし汁、粗塩、きび砂糖を加え、全体がよく混ざるようにさらにもむ。
3.フライパンに油少々熱し、2を流し入れる。厚みが均一になるように木べらでならして弱火にし、ふたをする表面が固まり、ふんわりしたら大皿にとりだして返し、フライパンに戻し入れ焼き色がつくまで焼く。
4.まな板の上に厚手のペーパータオル2枚重ねて敷き、3を置く。手前から巻いて、巻き終わりが下になるように置く。粗熱がとれたら、1.5〜2cm幅に切る。
(1人分141kcal、塩分0.9g)
伊達巻きは巻物の形に似ていることから、文化の発展や学業成就の願いが込められています。はんぺんを使うと、自宅でも簡単に作れますよ。
栗きんとん
おせちの中でもひと際輝きを放っている栗きんとんは、「金団」の字のごとく金運を呼ぶ縁起物。さつまいもを入れるときにレモンの薄切りを入れて煮るときれいな黄色に。自分で作れば砂糖の量も調節できます。
黒豆
手間のかかる黒豆は、レンジを使うと比較的簡単。「まめ」には健康という意味があり、黒豆には元気で働けるように願いが込められています。
筑前煮
将来の見通しがきく「れんこん」や芋をたくさんつける=子孫繁栄の縁起物「里芋」を使ったおせち料理定番の煮物。レンジで仕上げても、味が中までしっかりしみ込むんです。
数の子
子孫繁栄を願う数の子は、漬け汁がポイント。わざわざだし汁を作らなくても、合わせ調味料にかつお節を入れると風味豊かな味わいが楽しめます。
家族の嗜好に合わせて甘さや塩辛さを調整できるのも手作りおせちのいいところ。”福が重なる”という願いが込められた重箱に詰めると華やかさが増しそうです。
文=齋藤久美子