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「自分時間」大切にしてますか?夫婦の時間を充実させる時間管理の方法【SILVA姐さんに訊く「夫婦生活モヤモヤ解消術」10】

  • 2020年9月14日
  • レタスクラブニュース


好きな相手と夢を描いて結婚したはずなのに、結婚生活が続いていくうちにモヤモヤがたまっている…。そんなあなたに「婚前契約書」を交わしたSILVAが贈る「ムダなケンカがなくなる快適結婚生活」へのヒントが詰まった連載です。最終回のテーマは、一緒の時間を楽しく過ごすために大切なことは…?を考える「時間の管理について」です。

こんにちは、SILVAです。シンガーやDJ、最近では親子で学ぶ「脳育」のワークショップを行ったり、お粥屋さんをやったりしています。

私は離婚を経験し、2回目の結婚前に「婚前契約書」というものを夫との間で取り交わしたのですが、それが夫婦生活を送るうえで、いいことづくめ! 「婚前契約書」のお話はまた別の回でもたっぷりお話ししますが、そんな結婚生活を送る中で感じたことをお話しさせていただきます。


夫婦の趣味について「知る」ことの大切さ

第18条(趣味)
1 甲と乙は,互いの趣味に関し,理解するよう努めるものとする。
2 趣味のための出費は各自の貯金により支出するものとし,家計に影響のない程度にとどめるものとする。

趣味を持つ方、持たない方、どちらもいらっしゃると思います。趣味がその時々で変わってしまう方もいますし、1つの趣味を突き詰めていかれる方もいるかと思います。
夫婦で大事な用事がある日に偶然どちらかの趣味の時間が重なったりすると、きっと勃発してしまうであろう夫婦の亀裂。
「そんな用事より今日は大事な趣味があるからいけないんだよ!」
「夫婦のことより大事な趣味って何よ!」
みたいな状況ありうるかもしれません。

婚前契約書の利点は、それぞれの問題について「認識」の事前確認ができることと、互いにすれ違っている問題への回答を事前に取り決められることで、それぞれの潜在意識の中にある程度備えることができるということです。
契約書を交わす時点で、相手がどれくらい趣味に傾倒するかの度合いも話合えるし、その趣味がどんな趣向のものか、どこに惹かれているのかを知ることができます。

私たち夫婦の場合、おつきあい当初、私の趣味の多さに主人はびっくりしていました。釣り、サーフィン、スケート、スキー、スケボーなどアクティブな運動全般、ドライブ、料理など。主人はバスケットボールとスニーカー鑑賞が主でしたが、お付き合い始めは相手の趣味にも寛容でいられるので、お互いの歩み寄りが結構できたと思います。

ただ最初はいいのですが、互いの趣味を一緒に楽しもうとすると、往々にして本気度合いが違ったりして、お互いの熱量の差が喧嘩の元になることもあります。
例えば主人の趣味のバスケットボールを一緒にやってみようとチャレンジしたところ、まず格好にチェックが入り、バスケ用のスニーカーを買わされ、主人はルールを知らないバスケ未経験の私に基礎から教えてくれましたが、やはりなかなか二人でゲームを楽しむまでにはたどり着けず、結局1、2回のバスケデートで終了でした。
とはいえ悪い点ばかりではなく、少しでも相手の趣味を体験し、その気持ちを共有できたことは、互いの趣味を尊重して「一緒に運営していく気持ち」のようなものを生みだすきっかけにはなりました。

私の趣味は主に運動、健康食料理です。運動にはほぼお金もかからず、日々の目標を自分なりに設定することができます。健康食料理に関しては一緒に楽しめる、一緒に学べるという利点もあり、少々高額なオーガニック食材でもその価値を共有できるので、主人は私の趣味に全面的に理解があり、良好な関係性を保てています。


趣味の時間と夫婦の時間、バランス良く使うには

趣味によっては遠出や旅をするくらい時間を要するものもあるでしょうし、家の中で5分で済んでしまうものもあるでしょう。趣味にかける時間の概念は様々です。

私は、その趣味に要する時間についても一定の理解を持たなければ揉め事につながってしまう可能性があると思います。主人のスニーカーの趣味はほとんど二人の時間に影響せず個人の自由度が高いのですが、私の趣味の運動の中には、サーフィンのように波や天気のコンディションに左右され、日時を決めることもできず終わる時間も読めないものがあります。釣りなども同様で、考え方によってはかなり身勝手な行動になってしまいます。

サラリーマンの主人のように休みが決まっているパートナーとは逆で、私は自由に時間を使える方なので、日常の運動は食事前夕方の30分を日課とし、それ以外の運動趣味は月2、3回までと決めることで、互いに同意しています。趣味のカテゴリーとして「健康維持」のような印象もあるので、主人の理解はとても得やすかったですね。

でもどんな趣味を持っていたとしても、相手の気持ちや状況に少しの想像力を働かせることができれば、趣味に没頭しすぎて一緒に過ごすはずの時間をないがしろにしてしまうなんてことなく、バランスのとれた時間の使い方ができると思います。

ひとり時間の充実が夫婦時間の充実には必要

第26条(家族の休日)
1 甲と乙は月に1回ないし2回,家族で外食に出かけるものとする。
2 甲と乙は、長期休暇を取得する場合は,互いに休暇の日程を合わせるよう努めるものとする。
3 子育てのための休暇は,互いに対等に子の養育に携われるよう,対等に取得するものとする。

我が家は休みの日がすべて子供との時間になるので、なかなか一人時間が持てない状況でした。契約書には上記のようにあるのに、友達とランチに行くにも子供連れだったり。独身時代のようにはいかないけれど、一人でゆっくり考え事をしながらコーヒー1杯飲むくらいの時間って、必要ですよね。
そこで我が家は趣味の時間とは別に、休みの前に次の休みで一人時間はどれくらい欲しいかそれぞれ申告をします。主人から海にサイクリングに行きたいというリクエストがあると、その日、私が子供を見られる時間を伝えて、その時間、主人は一人で出かけます。
会えない時間が愛育てるのさ♪ではないですが、一人になる時間があると冷静にお互いのことを考えることもでき、一緒にいる時間に気持ちのゆとりが生まれて夫婦の関係性がとてもうまくいくように感じます。べったりずっと居たいカップルには無論必要ないかもしれませんが、一人時間が充実したものになるとまた新たな気持ちで相手と向き合えるのでとても大切だなとしみじみ感じるのです。


互いの人生を尊重し自分の未来を自ら決める、そのための婚前契約書

第25条(記念日)
1 甲と乙は,甲及び乙の誕生日,甲乙間の子の誕生日などの記念日には,共に過ごすものとする。ただし,記念日当日に日程の調整ができない場合には,甲と乙との協議の上,別日を設定するものとする。
2 甲と乙は,週に1日は,家族で共に過ごすものとする。ただし,甲又は乙の予定上,日程の調整ができない場合には,甲と乙とで協議の上,別日を設定するものとする。

人生には、誕生、就学・就職、結婚、出産・子育て、教育、リタイア、死など生きているうちに体験するライフイベントはたくさんあります。
夫婦となり、時には二人で乗り越え、時には相談し、人生の途中で暮らしを別にしてまでも個々の夢を追い続けるご夫婦もおられると思います。それぞれのライフスタイルに合わせたライフイベントが展開していくので一概には言えませんが、記念日=節目は人生でとても大切な出来事であるので、一緒にその瞬間を味わえるのが理想的ですよね。

結婚しても赤の他人とは言いますが、昨今は共働きの方がほとんどで、結婚、出産を経ても仕事のキャリアを積みたい、成長したいという夢がある女性も多いと思います。
そんな時代だからこそ、「夫婦共」にという概念より、「それぞれの人生」という考え方の方が本当は合っているのではないでしょうか。未来のことは誰にもわかりませんが、私たち夫婦は婚前契約書を作る際、具体的にありうるライフイベントやトラブルを想定した上で、私たちの未来を話し合いました。まずそれぞれの人生プランがあって、その2人のプランをよりそわせて生きていくということが大前提。そのためには妥協する、我慢するという前に、互いを理解する、互いの夢を尊重する、という私たちの気持ちが、この契約書を取りまとめられる力になりました。


「私がおばあちゃんになったら」「あなたが今の仕事をやめたいとなったら」「親に何かあったら」「私が先に死んだら」…それが現実にならなくとも、互いの未来を語り合えたことはとても有意義な時間になりました。
そんな時間を費やしたことで、相手の大事にしているポイントが理解でき、結婚という大きなライフイベントから、また新たなドラマが始まることにとてもわくわくしました。

我が家の場合は、主人は60歳くらいにはリタイアしてのんびり暮らしたい、私は死ぬまでエンターテイメントの世界で生きて孫ができたら孫と過ごすことを生きがいにするお婆ちゃんになれれば大満足、という漠然とした希望を共有しています。折に触れ、その理想を話すことで、自分自身がどうやって生きていきたいかを確認している作業のように感じました。

「人は一人では生きられない」
良い意味でも悪い意味でも、その言葉を痛感するのが結婚生活。
だからこそ一人ではなく二人の知恵と勇気を絞り、思いを口にして話し合い、互いの価値観の違いを受け入れて、すべてを紙におこして契約書にしたものが婚前契約書なんです。
夫婦のライフイベントの1番最初のイベントが婚前契約。
多くの方々にとって、それぞれの具体的な未来を描きながら人生を進んでいくための大切なツールになってくれることを祈ります。




◆SILVA

1998年にデビューして以来、シンガー、DJなど幅広く活躍。2002年に一度目の結婚を経験。15年の再婚時には、日本ではまだなじみのなかった婚前契約書を交わして話題となる。16年に出産後は、親子で学べる脳育のワークショップ開催や、お粥専門店『Congee Table』の経営など、活動の場を広げている。

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