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介護職はメンタルやられる?経験者10人に聞いてみた

  • 2022年11月18日
  • 暮らしニスタ

仕事のつらさ、大変さを、業界別に大調査!今回は介護職の経験がある皆さんに「介護現場でいちばん大変なこと」を聞きました。

コミュニケーションが難しい

 

 Tさん
(20代・介護士)

介助拒否されるときに、怒鳴られたり理不尽なことを言われたりすることが多いです。たまに手が出る方もいらっしゃいます。

入居者さんが転倒してしまいスタッフ関与が必要になったとき、ご自分でやりたい気持ちが強かったようで、手助けしようとしたら驚くほど怒鳴られました。

認知症も進んでいて独歩で歩けるADL(=日常生活動作の指標)ではないので、介入せざるを得なかったのですが…その後も独歩で居室から出てくることが続き、対応に悩んでいます。

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 Kさん
(20代・管理栄養士)

介護現場で管理栄養士として働いていますが、高齢者に多い認知症や失語症を甘く見ていたな、と思うことがあります。

その日の気分や認知度によって、昨日まで仲良くお話していたのにいきなりキレられたり、理不尽なことを言われたり。言葉のニュアンスが伝わらなくて、困らせてしまうことも。

あちらが何を伝えたいのか、何を求めているのかうまく汲み取れないことも多く、自分のコミュニケーションの下手さに落ち込みます。

おじいちゃんおばあちゃんが好きとか誰かのお世話をすることが好き、という上辺の理由だけじゃ絶対続かない仕事だなと実感しました。

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 Tさん
(50代・介護福祉士)

患者さんの様子を見て、適切な声のかけ方を判断するのが難しいと感じます。

以前、いつもリハビリに前向きな患者さん(ご自身にて足で車椅子を漕ぎ談話室へ行ける方)が介護士に車椅子を押してもらっている光景を目にしたので、「リハビリなので、ご自分で談話室まで行ってくださいね」と声をかけたことがあります。

そのときは別に何事もなく勤務が終わったのですが、数日後、その件でクレームがあったと聞かされ、相当なショックを受けました。師長と色々話をしていったところ、体調に関しての配慮が足りていなかったことに気付かされ…。当然のことですよね。

いつもは大丈夫でも、その時々で状態が違うので、今では患者さんをじっくり観察してから声かけをするように心がけています。

トイレ介助の仕事が大変

 

 Oさん
(50代・介護士)

認知があり、昼夜関係なく1時間おきにトイレに行きたがる方には、やっぱり「さっきも行きましたよ」と言いたくなります…。歩行不安定で転倒の危険があるため、夜間は特に気が抜けません。安全のために設置している床センサーが頻繁に鳴って、職員の精神的ストレスに繋がっています。

排泄がトイレでできずに部屋を汚す方も多く、掃除に次ぐ掃除で腰も痛めがちです(笑)。

コロナ対応がつらい

 

 Eさん
(40代・介護士)

感染対策として、勤務中は長袖ビニールエプロン、N95マスク、フェイスシールド、キャップなどを身に着けます。これがとにかく暑いし息苦しい!

リネンなど洗濯物の管理も大変で、病院内のエレベーターを使うことができないので外の階段を上り下りして運びます。夏場は、炎天下の尋常じゃない暑さでどうにかなるかと思いました。

また、スタッフの感染対策の手順などの認識がバラバラで困ることも多いです。職場での伝達が不十分で人それぞれのやり方になっていたので、ミスやトラブルが増えて大変でした。

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 Aさん
(20代・介護士)

コロナ以降、外出自粛が厳しいこと。落ち着いたとはいえ、電車に乗るだけでしばらくは熱が出ないか心配で神経を尖らせる日々です。

同僚が濃厚接触者になったりすると人も少なくなってそもそもつらいのですが、他業種の友達のSNSを見ると遊びに行っていたり、学生時代の友達と会っていたりするのを見て、私たちはいつまで我慢すれば…と思ってしまいます。

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 Mさん
(20代・介護士)

コロナ対策のために隔離体制を敷いても、認知がある入居者さんは部屋から出てきてしまうことがあり、完璧な隔離ができずに他の入居者さんや職員に感染していく…ということがありました。

そこから罹患したり濃厚接触者になったスタッフが離脱してしまい、残った人たちで現場を回さなければならず…。日勤なし(夜勤入り、夜勤明け)のシフトが10日以上続いたときは、体力的にしんどかったです。

介護職は日替わりで出勤時間が変わるので、生活リズムが不規則になるのが大変だなと感じています。

職場の雰囲気がキツイ

 

 Aさん
(40代・看護助手)

20年ほど前に入職した頃は、今で言うパワハラが横行していて、耐えられずに体調を壊し辞めていった仲間が大勢いました。

私も先輩からの圧によるストレスで円形脱毛症になり、髪の毛がほぼ抜けてしまいましたが、負けたくないという気持ちでウィッグをしながら仕事を続けました。

今ではパワハラという言葉が世の中に浸透し、仕事がしやすくなったと感じます。 ただ、スタッフ同士のあいさつがなかったり、職場の雰囲気で気になるところは今でもありますね。

人が少ない

 

 Nさん
(40代・介護士)

地域密着型通所介護に勤務しています。通常規模の通所介護より定員が少ない分、職員数も少ない配置になっているため、職員が急に休むと介助や見守りが手薄になって大変でした。

地元の高校や専門学校からの実習生は毎年来るのに、いざ就職先として選んでもらえない…。もう少し人がいるとラクになるのにな、と思います。

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 Aさん
(50代・介護士)

職員がばんばん辞めていくので、慢性的に人員不足です。人がいないうえ、利用者様によっては認知のため暴力や介護拒否があって思うように仕事が進まなかったり、毎日の介護の仕事以外にも委員会や行事の仕事もあったりするので、時間内に仕事が終わりません…。

勤務中は常に時間に追われている気分になります。

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高齢化社会の昨今、体力的にも精神的にも負担が増え続けている介護職。コロナ禍以降、人員不足もあってより大変になった職場が多いようです…。ただ、「仕事の内容上、優しい上司や同僚が多い」という声も多くありました。働きやすい職場が増えることを願うばかりです!

まとめ・文/暮らしニスタ編集部

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