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Vol.65 去年の成果を振り返ると、今年の課題が見えてくる

  • 2011年1月27日

 

 みなさん、こんにちは。相変わらず絶賛ツアー中のゴスペラーズ、北山陽一です。

 前回は、僕を取り巻く人的環境についての、去年1年の成果を振り返りましたが、今回は内的環境の成果について振り返りたいと思います。まあ、“赦す”ということがちょっとずつできるようになってきた、そしていろんな人といろんなことをシエアして物事を進められるようになってきたというのも、内的な変化だと思いますが、2010年を振り返って印象に残っていることと言うと、去年は3回目の年男という年齢であったにもかかわらずというか、その年齢だからこそと言うべきなんでしょうか、身体能力が確実にアップしている実感があったことですね。それは、若い頃には身体能力を高めるということをあまり考えずに持ち合わせの能力で押し切っていたということの裏返しでもあると思いますが、それにしても僕自身はまだまだ伸びしろがあると思っています。

 例えばある尺八奏者の本を読んでいたら「密息」という呼吸法について書かれていて、一般的には胸式呼吸と腹式呼吸が知られていますが、「密息」という呼吸法は、そのどちらとも違います。「密息」は、和装、つまり着物を着て生活していたことから自然と日本人が身につけた呼吸法だということで、具体的には胸を上下させたり、お腹を出したり引っ込めたりすることなしに横隔膜の動きだけで呼吸をするというものです。僕も試しにやってみましたが、これがなかなか難しい。その本によると、胸やお腹を動かしていると着物が着崩れてしまうから、そうならないようにしようとするなかで日本人はその呼吸法を身につけたということです。そして、誰もがそれを当たり前のこととしてやっていたから、そのノウハウのようなものがわざわざ書き残されたりしていないというわけです。その本の著者である尺八奏者によれば、日本人古来の呼吸法であるその「密息」を再び日本人が日常的に行うようになれば、いろんなことがもっとスムーズに進むはずということです。その主張を全面的に受け入れるのにはちょっとためらいを感じますが、それにしてもこの呼吸法はちょっと研究してみる価値があるかなと思っています。

郊外  そんなふうに、この1年を振り返っていると、自然に今年の課題が見えてきます。それでなくても、やりたいことは相変わらずたくさんあるわけですが、とりあえず今年の抱負をひとつ書いておきます。この連載でもちょっと書いたことがありますが、なんとか今年中に郊外生活を実現して、農業に取り組める環境を作りたいと思っています。僕はじつは、若い頃には“日本はものを加工して輸出するのが得意なんだから、それ以外の産業は必要ないんじゃないか”と考えていた時期がありました。まさに若気の至りという感じで恥ずかしいんですけど、いまではむしろその逆というか、農業や漁業といった人間のいのちに直接つながっている産業というのはいろいろな意味で本当に大事だなあと感じています。僕の周りにも千葉県や長野県で農業に関わっている友人がいます。僕もまずは小さくてもいいので土地を探すことから始めようと思っています。いま日本の農業では休耕地整備なども問題になっているようですが、そういう問題の解決にもつながるようないい土地があったらぜひ紹介してください。不動産屋の売り込みはお断りしますが(笑)。

 もちろん、これ以外のことでも興味が向いたことにはどんどん勉強したいと思っていますし、その経過はこの連載でもご紹介していきます。どうぞ、お楽しみに。

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