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兵庫県丹波市の廃校が、地域材の魅力を伝える体験型施設へ生まれ変わった!

  • 2023年5月6日
  • コロカル
2017年に廃校になった小学校を、地域材の魅力を伝える体験型施設へ改装

市の面積の75%を森林が占める兵庫県丹波市の山林は、現在思うように間伐が進んでおらず、この状態が長く続けば、近い将来に自然災害を引き起こす危険性があります。

また長年地元に愛されてきた学校は地域のシンボル的な存在であるため、廃校になった後も地域コミュニティの大切な場として維持管理していくことが重要です。森林資源の利用促進につながる情報発信拠点として旧校舎を新たに再建し、全国的に課題となっている「廃校」と「森林資源」の利活用を掛け合わせることで、「里山の自然」と「地域経済」両面の好循環につながります。

〈FOREST DOOR -旧神楽小学校-〉

「廃校」と「森林資源」の利活用の好例が、2017年に廃校になった兵庫県丹波市の旧神楽小学校を改装し、地域材の魅力を伝える体験型施設として2019年5月より運営されている〈FOREST DOOR -旧神楽小学校-〉です。

2022年10月、森林資源の更なる利用促進を目指して「森の情報発信基地」をコンセプトとして施設がリニューアルされました。丹波地域において、地域資源を新たな工夫で活用し、観光・交流を促進する事業を表彰する「令和4年度 丹波すぐれもの大賞」も受賞しています。

2023年4月、一棟貸しプライベートコテージの営業がスタート

2023年4月には、一棟貸しプライベートコテージの営業もスタート。

2023年4月には、一棟貸しプライベートコテージの営業もスタート。地域材をふんだんに使った、1日1組限定(定員14名)の宿泊施設です。薪ボイラーと薪ストーブを設け、屋外デッキには掘りごたつ式焚き火コーナーや、専用のプライベートサウナも設置されています。

専用のプライベートサウナも設置

サウナのエネルギー源などには、未利用材を活用した薪を導入することで、森林整備の活性化にも貢献しています。

コワーキングスペースや研修室、木の直売所/DIYスペース、ショールームも新設

コワーキングスペース 〈MUKU〉

コワーキングスペース 〈MUKU〉。

プライベートコテージの営業スタートに伴い、兵庫県産木材をふんだんに使用して旧校舎を改装し、新たにコワーキングスペースや研修室、木の直売所/DIYスペース、ショールーム、山や森の相談窓口など、木や森に触れるサービスも開始されました。

コワーキングスペース 〈MUKU〉

コワーキングスペース 〈MUKU〉。

スギ・ヒノキの“無垢材”に囲まれた木のコワーキングスペース 〈MUKU〉。人工芝のゴロゴロスペースに屋外ウッドデッキ、個室ブースやミーティングブースなど、“気の向くまま”自分に合ったスタイルで仕事や学習に取り組むことができます。

【利用料金】

<ドロップイン>2時間まで:500円 1日(2時間以上):1000円

<定期利用>月額5000円 ※特典として個室/ミーティングブース1日1時間まで無料

【オプション】

個室ブース(2部屋):1時間500円 ミーティングブース(定員6名):1時間500円

【設備・サービス】

Free Wi-Fi、電源、冷暖房、カラー複合機、郵便物受取サービス(定期利用者のみ)

木の研修室〈TOKIWA〉

木の研修室〈TOKIWA〉。

木の研修室〈TOKIWA〉は、木の癒しに満ちたフィトンチッド空間が生む、リラクゼーション効果の高い研修室です。杉板の床を利用して、研修・会議利用だけでなく座って行うグループワークや、各種ワークショップ、カルチャースクールも開講できます。

【利用料金】

1時間:3000円〜

午前・午後・終日の貸切利用プランもあり

木の直売所〈WooDIY ガレージ〉

木の直売所〈WooDIY ガレージ〉。

木の直売所〈WooDIY ガレージ〉は、地域の製材業者と連携して、幅広いラインナップで取り揃えた良質な木材を一般の流通より安価に提供する、丹波の木の直売所です。併設のDIYスペースでは、大工さんに相談しながら家具の製作が可能。地域の木材を地域で使う「木の地産地消」の拠点を目指しています。

【DIYスペース利用料金】

1時間:1000円 ※直売所で購入した商品の加工は1時間無料

【サービス】

手工具・電動工具のレンタルサービスあり 手工具:300円 電動工具:500円

〈木づかいショールーム〉

〈木づかいショールーム〉。

バーカウンターのような落ち着いた空間で、住宅やオフィス、商用施設への利用まで、丹波産木材の魅力や利用方法などを総合的に提案してくれるのが〈木づかいショールーム〉。無垢材や床・壁のサンプルも豊富に展示し、木の香り効果や温かみを実際に体感できます。

〈森の相談窓口〉と〈ひょうご木づかい王国学校〉

〈森の相談窓口〉と〈ひょうご木づかい王国学校〉。

さらに、気軽に森林整備や山林ビジネスに関する相談ができる相談窓口として〈森の相談窓口〉も備えられました。山を売りたい人と、山をビジネスやプライベートで活用したい企業や人を仲介する不動産事業も今後展開予定です。

森林整備の必要性や山林・森林のさまざまな活用方法を紹介する展示コーナーと共に、〈ひょうご木づかい王国学校〉を併設。小さな子どもでも楽しめる「木の玉プール」など、木製品の触れ合いコーナーもあります。

今後も「森の情報発信基地」として、木や森に関するクリエイティブな情報を発信し続けるというFOREST DOOR -旧神楽小学校-。持続可能な社会の形成に向けた取り組みに注目したいところです。

information

FOREST DOOR -旧神楽小学校-

住所:兵庫県丹波市青垣町文室244

TEL:0795-87-5511

営業時間:9:00〜17:00

Web:〈FOREST DOOR -旧神楽小学校-〉公式ウェブサイト

*価格はすべて税込です。

writer profile

Riho Nakamori

中森りほ

なかもり・りほ●東京生まれ東京在住のフリーライター/編集者。仕事やプライベートで月に1回以上、地方や海外へ。各地のおいしい食べ物やお酒、素敵なホテルや旅館を発掘するのが趣味。好きな番組は『ブラタモリ』『六角精児の呑み鉄本線・日本旅』。

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