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「松枯れ」 とは

読み:
まつがれ
英名:
Pine Wilting Damage

松の木が夏以降急に赤くなり、数週間から数カ月で枯れてしまう現象。マツノマダラカミキリなどの甲虫を媒体として伝染する松くい虫(マツノザイセンチュウ)という生物が、松材内の細胞を破壊して引き起こす松の伝染病だ。2008年度は、北海道と青森県を除く全国45都府県の松林で松くい虫による松枯れの被害が発生し、全国の被害量は面積にして約63万立法mに及ぶ。また、被害発生地域は北上しつつある。

政府は1977年に「松くい虫防除特別措置法」を時限立法として制定し、農薬散布など大規模な対策を実施した。同法は再三延長されたものの被害はなかなか減らず、一旦落ち着いても気象条件などにより再び被害が発生することもあった。このため、同法は1997年に廃止され、「森林病害虫等防除法」に松くい虫対策が盛り込まれた。

近年、大気汚染酸性雨、土壌や立地条件の劣化などの環境汚染が、松枯れに影響しているという意見がある。また、政府の温暖化影響総合予測プロジェクトチームは、地球温暖化の進行により、松枯れの危険域ではなかった松の分布地域が、新たに危険域となる可能性を指摘している。

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