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「光害」 とは

読み:
こうがい

 照明器具からの光が照明対象範囲外に漏れる「漏れ光」や、人や生物の活動に悪影響を及ぼす「障害光」など、光による影響全般のこと。環境省では「ひかりがい」としているが、「こうがい」と読むこともある。街灯や広告の明かり、野球場や運動公園の照明など原因はさまざまで、都市上空では夜空が明るすぎて天体観測に支障を来すこともある。また、農作物の生育不良や動物の生体リズム・代謝機能異常なども報告されている。環境省が1998年に策定した「光害対策ガイドライン」では、光害を、良好な「光環境」の形成が、人工光の不適切あるいは配慮に欠けた使用や運用、漏れ光によって阻害されている状況、又はそれによる悪影響と定義している。また、良い照明環境の条件について、照明による周辺環境に及ぼす影響の最小化を図りつつ、照明の目的・効果が期待どおり効率的に達成されていることであるとし、対策として、1) 照明器具に遮光ルーバーをつけて照度を狭める、2) グレア(まぶしさ)の制限、3) 点灯時間の管理などをあげている。また、地域照明環境計画策定マニュアルや光害防止制度に係るガイドブックなどを活用して、地方自治体における良好な照明環境の実現を図る取り組みを支援している。さらに、肉眼や双眼鏡、カメラなどで星空観察を行う全国星空継続観察(スターウォッチング・ネットワーク)事業や、「星空の街・あおぞらの街」全国大会を実施している。一方、地方自治体の動きとしては、天体観測に適した条件をもつ岡山県美星町で、1989年、全国に先駆けて「美しい星空を守る美星町光害防止条例」が制定された。また、群馬県高山村で1998年、ぐんま天文台の設立をきっかけとして高山村の夜空の暗さを保つために「高山村の美しい星空を守る光環境条例」が制定されるなど、光害を防ぐための取り組みが広がっている。

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