「光化学オキシダント」 とは

読み:
こうかがくおきしだんと
英名:
Photochemical Oxidant

自動車や工場などから排出された窒素酸化物(NOx)や炭化水素類などの一次汚染物質が、太陽光線中の紫外線を受けて光化学反応を起こすことで、二次的に生成される酸化性物質。オゾンを主成分とし、アルデヒドなどを多く含む。夏などに日射量が強く、高温で無風などの条件が重なると、光化学オキシダントやPAN(パーオキシアセチルナイトレート)などの濃度が局所的に高くなることがある。この状態を光化学スモッグと呼ぶ。

光化学オキシダントは高濃度になると、目やのどの粘膜を強く刺激するなどの健康被害を引き起こす。大気汚染防止法はオキシダントについて、「大気中のオゾン、パーオキシアセチルナイトレートその他ヨウ化カリウムと反応して沃素を遊離させる酸化性物質」と定義している。環境基本法に基づく告示では、これらから二酸化窒素(NO2)を除いたものを「光化学オキシダント」(OX)として、光化学スモッグが発生しているかどうかの指標物質としている。環境基準は、1時間値が0.06ppm以下だ。

大防法で定める「光化学スモッグ注意報」は、常時監視の光化学オキシダント濃度が1時間値で0.12ppmを超えた場合で、かつ汚染が継続すると認められるときに発令される。発令されると、都道府県知事はテレビやラジオを通じて一般へ周知するほか、工場や自動車に対する排出及び走行の自粛を求める。環境省のデータによると、2010年には全国22の都道府県で、延べ日数にして182日も光化学オキシダント注意報が発令された。光化学オキシダントによる被害を未然防止するため、「大気汚染物質広域監視システム」(そらまめ君)が注意報などの発令情報をインターネットにより公表している。

光化学オキシダントによる大気汚染は、その原因物質である窒素酸化物及び揮発性有機化合物(VOC)の排出削減により改善が期待できる。このため、環境省は工場などから排出されるVOCについて、大気汚染防止法に基づく規制と事業者の自主的な取り組みを組み合わせた排出抑制を実施し、排出事業者は排出施設の届出や排出基準の遵守などの義務がある。

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