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「海水淡水化」 とは

読み:
かいすいたんすいか
英名:
Fresh Water Conversion of the Sea Water

海水に含まれる塩分を取り除き、人が飲むのに適した淡水にすること。地球には、太陽のエネルギーによって海水が蒸発し、その水蒸気が雨となって陸地に降り注ぐ水循環の流れがある。しかし、水資源のうち私たちが利用できる淡水は地球上の水全体の0.01%に過ぎない。しかも、人類の活動などによる影響を受けて水環境が悪化し、正常な水循環が崩れつつある。海水に含まれている約3.5%の塩分を除去して真水にする淡水化は、こうした状況に対応する方法として期待されている。とくに、離島や砂漠地域など慢性的な水不足に悩む地域における渇水対策として有効だ。

海水淡水化には、海水を熱して蒸発させてから再び冷やす「蒸発法」と、海水に圧力をかけて膜によりろ過する「逆浸透法」などの技術や手法がある。世界全体で、海水淡水化プラントから1日に約2000万立方mの飲料水が供給されている。経済産業省の水資源政策研究会が2008年にまとめた報告によると、2003年末までに設置された全淡水化プラントのメーカー国別実績で、わが国は米国に次ぐ第2位となっている。なかでも日本は膜処理技術を得意としており、海水淡水化の逆浸透膜(RO膜)の分野では、日本企業が高い市場シェアを占める。

日本国内では、1966年に長崎県内に初の海水淡水化プラントが設置された。また、福岡や沖縄にも数万立方m規模の供給能力をもつプラントがある。最近は、発電設備の廃熱を利用した海水淡水化技術の研究・開発も進められている。

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